2000 Fiscal Year Annual Research Report
新潟県における高齢者居住住宅の湿度環境改善に関する研究
Project/Area Number |
12680098
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
五十嵐 由利子 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (80018655)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 明浩 県立新潟女子短期大学, 助教授 (80230340)
|
Keywords | 高齢者 / 住居 / 湿度 / 暖房 / 新潟 / 乾燥感 / 温熱環境 / 温冷感 |
Research Abstract |
本研究は、温冷感評価の低下や皮膚水分量の低下が危惧される高齢者の温熱環境に着目し、高齢者居住住宅において温熱環境の詳細な実態測定から、特に冬季暖房時の低湿度環境の改善を検討することを目的としている。平成12年度に実施した研究実績の概要は以下のとおりである。 1)新潟市と長岡市において対象住戸をそれぞれ5戸選定し、住宅の平面図の採集と高齢者の日常の生活行動についてヒアリングを行った。 2)居住環境と健康に関するアンケート調査表を作成し、夏季、秋季、冬季に行った。夏季の結果から、冷房機器の使用時間について短時間使用の高齢者が多いことが分かった。冬季のアンケート調査結果については分析中である。 3)冬季との比較検討のため、高齢者の居間において夏季と秋季の温熱環境の実態測定を行った。また、住宅の温熱環境測定期間中の2日間、高齢者の人体周囲の温湿度測定を行った。秋季の結果からは人体周囲の温度は居間の温度より若干高めであった。このことから、人体からの放射熱の影響を受けていることが考えられたが、この温度差は冬季暖房時における温熱環境を評価するときの検討課題とすることとした。 5)調査時に高齢者の皮膚水分量の測定も行った。個人差は大きいが、冬季の方が夏季より低めの高齢者が多かった。 6)冬季の実態測定は2月中に終了し、分析することとしている。 平成13年度は、春季の実態測定を行い、各季節における測定結果の検討から冬季暖房時の湿度環境改善について考察することとしている。
|