2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680101
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
服部 由美子 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (90149758)
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Keywords | ウエストのゆるみ / ウエストベルト / 素材物性 / 締め心地 / 衣服圧 / 身体寸法 / 伸縮性 / ゴムテープ |
Research Abstract |
近年ウエスト部に伸縮性のあるゴムを用いた下衣を多くみかけることから、素材物性の異なるベルト布の間にゴムテープを入れたウエストベルトを各種製作し、ウエスト寸法に考慮すべきゆるみを検討した。ベルト芯には2〜5cm幅のゴムテープ(圧縮荷重0.5gf/cm^2における厚さT_o=1.40mm、500gf/cmにおける伸び率ε=l10%)、ベルト布には厚さおよび伸び率の異なる市販の布20種(T_o=0.11〜4.15mmε=1.3〜230%)を選び、ベルト芯とベルト布の長さが同寸のベルト80種、ベルト芯に対してベルト布の長さの比が1.05〜3.00のベルト176種、比較のため伸び率の小さいインサイドベルト(ナイロン100%、ε=0.18%)を用いたウエストベルト28種を製作した。ゴムテープおよびインサイドベルトを含むこれら292種のベルトを、ウエストラインにおける前後中心、右体側、前後斜め側面の5ヶ所に衣服圧を測定するためのエアバッグ(径φ15mmを貼付した状態で、被験者15名のウエスト部に巻いて「締め心地がよい」「ベルトを締めたい」「ベルトをゆるめたい」と感じる位置を、立位姿勢および椅座位姿勢について指示するように求め、それぞれの感覚におけるウエスト寸法とベルト寸法との差をゆるみとして、素材物性との関係を調べた。個人差はみられるが、「締め心地がよい」と感じる衣服圧(後ろ中心を除く各部を平均して5〜10gf/cm^2)に対して、締め心地のよいゆるみはベルト幅が広くなるほど、ベルトが厚くなるほど多く必要とし、これらが近似している場合には伸び率が大きいほど少ない傾向を示した。特に、細く伸び率の大きいベルトでは、締め心地のよい寸法と「ベルトをゆるめたい」と感じる寸法差は大きくなることが認められた。これらの成果は、(社)日本家政学会第54回大会において研究発表の予定である。今後は、さらに被験者を追加して最適なウエストのゆるみとベルトの締め心地を予測する妥当な式を検討する予定である。
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