2000 Fiscal Year Annual Research Report
生活環境由来化学ストレス軽減化食生活-特に,糖尿病およびその予備軍の人たちを対象として-
Project/Area Number |
12680127
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
鈴木 恵美子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (80154524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉田 忠男 お茶の水女子大学, 生活環境研究センター, 教授 (60011920)
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Keywords | 糖尿病 / ビタミンC / 酸化ストレス |
Research Abstract |
生活環境中のアルデヒド類などをはじめとする酸化ストレス原因物質は体内酸化を増加させると考えられる。一方、ビタミンC摂取は体内抗酸化に非常に役立つものと考えられ、体内での酸化が原因の一つとなるような疾患類の発症を抑制すると期待される。本年度では、国民病の一つといえるようになった糖尿病を特に取り上げ、糖尿病において酸化ストレスを含めた生活環境由来化学ストレスをうけた場合の健康へのリスクを動物試験を行って明らかにすることを目的とした。生活環境由来化学ストレスを与えるものとして、受動喫煙処理を選んだ。 本年度は実験用小動物へストレプトゾトシン(STZ)投与を行い糖尿病を発症させて受動喫煙処理を施した。ウィスター系雄ラットにSTZ(50mg/体重kg)を腹腔内投与し、その10日後から喫煙処理を開始して33日間飼育した。対照としては糖尿病非発症ラットを設けた。STZ投与動物の尿糖値はSTZ非投与動物よりも高く、糖尿病を発症したことが確認できた。糖尿病ラットの薬物代謝酵素活性は非糖尿病ラット(対照)とほぼ同程度であった。喫煙処理をすると対照群では上昇傾向がみられたが、糖尿病ラットではほとんどみられなかった。糖尿病で喫煙処理した群の血漿中TBA値が最も高かった。また、血漿および肺中のアスコルビン酸量をみると糖尿病群は非糖尿病群よりも低く、いずれの群も喫煙処理をすると非喫煙処理の場合よりも高くなる傾向がみられた。以上の結果、高血糖状態で体内酸化を受けやすい糖尿病群のアスコルビン酸含量は非糖尿群よりも低く、喫煙処理による薬物代謝酵素活性上昇が見られなかったことから、対照群に比べ化学ストレスの影響をより受けやすいものと推測された。
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