2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680133
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
伊藤 圭子 広島大学, 教育学部, 助教授 (50184651)
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Keywords | 軽度精神遅滞児 / 栄養指導 / 代表例教授法 |
Research Abstract |
1.試案した栄養指導プログラムに基づいて軽度精神遅滞児を対象として、1999年に授業を実施した結果を分析・検討し、さらにスモールステップでの学習が可能な「代表例教授法」を適用した栄養指導プログラム案を再度構築し直した。 2.1.で試案した軽度精神遅滞児を対象とした栄養指導プログラムによって、小・中学校9校の障害児学級に在籍する児童・生徒43名に対して、2000年9月〜12月に授業単元名『げんきものになろう』(5時間扱い)を実施した。その後、一ヶ月後、三ヶ月後の定着度テストも実施した。現在、対象児童・生徒の発達年齢および保護者の食生活に対する意識の観点から分析中である。 3.実験授業対象校の障害児学級に在籍する児童・生徒の保護者に対して、食生活に関する意識調査を質問紙留置法によって実施した。その内容は、障害児学級児童・生徒の食物摂取頻度や嗜好、保護者の食生活意識などについてであった。その結果、保護者の約8割が「栄養の確保」を重要視しているが、そのうち約半数が子どもの偏食に対して注意を行っていない傾向がみられた。対象児童・生徒の嗜好と家庭での食物摂取頻度に関連性が認められた。 4.軽度精神遅滞児の食物選択の基準(要素及びその優先順位など)及び実態を把握することを目的として、実験授業対象校の障害児学級に在籍する児童・生徒を対象に、料理メニュー表から1食分の献立を選出させ、その選出理由を問うインタビュー調査を実施した。その結果、料理メニュー表から1食分の献立として主食を複数選出する対象者が多くみられ、その選出理由としては『嗜好』を挙げる者が約7割を占めた。これらの結果は、平成13年5月に開催される日本家政学会において報告する予定である。 5.「代表例教授法」に関する国内外の文献を収集し、分析中である。
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