2000 Fiscal Year Annual Research Report
非消化性粘性多糖類の特異的アルミニウム結合性と加熱による影響
Project/Area Number |
12680141
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
福島 正子 昭和女子大学, 生活科学部, 助教授 (00119314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹山 恵美子 昭和女子大学, 生活科学部, 講師 (10129885)
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Keywords | アルミニウム / 食物繊維 / 粘性多糖類 / 金属吸着能 |
Research Abstract |
アルミニウムは神経毒性を有するが,地球上のいたるところに存在するため,体内への取り込みは避けられない.そこで摂取したアルミニウムの排泄の可能性を食物繊維,なかでも粘性多糖類の金属イオン結合能の点から検討する.さらに特異的性質を有する多糖類を糖構成と化学的構造面から調べる.またヒト胃条件下(pH2)での非消化性多糖類とアルミニウムとの結合安定性について調べるとともに,加熱が粘性多糖類の金属結合能に及ぼす影響について検討する.これらを平成12〜14年度の3ヵ年計画で行う予定である.今度はそれらの準備段階として主に試料調製を行った.また次年度予定のアルミニウム結合能に関する予備実験を食物繊維の標品を用いて行った. まずオクラ,アロエ,ナメコなどの試料約20種を,小売り店で任意に購入し,水道水で丁寧に洗浄後,直ちに純水でゆすいだ.水切りをした後アドバンテック東洋ろ紙No.5Cで水分を拭き取り,その後セラミックスの包丁もしくはナイフで細断後凍結乾燥し規定の大きさに摩砕した.これをProsky変法により処理し,非消化性多糖類を水溶性(SDF)と水不溶性(IDF)に分画抽出した.なおProsky変法での非消化性多糖類の抽出はターマミル,プロテアーゼ,アミログルコシダーゼの3段階の酵素処理後,ろ過・予備乾燥まで一気に行った.抽出後のIDF・SDFは5〜7日間純水で透析し,順次凍結乾燥した後,ほぐしてから低温(4℃)にて保存した.また標品を用いたアルミニウム吸着能の実験では,SDFはエリオクロムシアニンR吸光光度法,IDFはクロムアズロールS吸光光度法で再現性のある値を得られることが認められた.
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Research Products
(2 results)