2001 Fiscal Year Annual Research Report
偏光現象から始める〈光と物質の相互作用〉教材の開発研究
Project/Area Number |
12680164
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
千葉 芳明 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (40113881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 亮 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50199577)
神田 展行 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (50251484)
永田 英治 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (20164428)
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Keywords | 偏光 / 光教材 / 物理実験 / 分光実験 / 演示実験 / 異方的屈折率 / 着色現象 |
Research Abstract |
本年は身近な光現象の中でいろいろな物が色づいて見えるということに着目して,その物理的理解を深めることを目的に研究を進めた.着色現象がどのようにして生じるかを探るために,異方的屈折率の大きな物を安価な市販品の中から見つけ出すことから始めた.クリアーファイル,セロハンテープといった身近な製品がこの候補であることを見つけ,2枚の偏光板によってこれらを挟むことによって着色現象が見られることを確認した.クリアーファイルやセロハンテープ等は高分子シートの類に属し,屈折率の異方性がある.この種の高分子シートに入射された直線偏光は,互いに直行する2つの直線偏光の和として考えることができる.この2つの直線偏光の位相差が着色現象の原因になっていることを分光によって確かめることができた. 偏光と着色現象との関係を分光器を用いて実験し,その実験結果を整理する過程は,物理的思考を養うことにおおいに役立つと思われる.これを大学のおける学生実験へ発展させる試みを始め,内外の教育シンポジウムでその内容を発表してきた.また,一般者向けには,「青少年のための科学の祭典」でそのデモンストレーションを行なった.そこでは,偏光板にくわえて鏡を使うことによって,着色現象が効果的に観察されることを示して好評を得た.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yoshiaki Chiba et al.: "Effective Observation Systems of Faraday Effect and The Demonstration"Proc. 2nd Japan-China Symp. Phys. Exp. Educ. in Univ.. 164-167 (2000)
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[Publications] Yoshiaki Chiba: "A Learning Program of Coloring of Polymer Sheets Using Polarizing Plates"Proc. 2nd Japan-China Symp. Phys. Exp. Educ. in Univ.. 197-199 (2000)
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[Publications] 安藤康夫, 千葉芳明: "磁石をつかって電気を作ろう"リフレッシュ理科教室「磁気の神秘」応用物理学会. 32-37 (2001)
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[Publications] 木下智恵, 永田英治, 千葉芳明: "簡易電気炉による音速の温度依存症の測定"応用物理学会「物理教育に関するシンポジウム」予稿集. 40-41 (2002)
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[Publications] 張 力, 蘇 雲, 千葉 芳明: "屈折の法則の理解を深める演示器の製作"応用物理学会「物理教育に関するシンポジウム」予稿集. 42-44 (2002)