2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680224
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
茅島 路子 玉川大学, 文学部, 助教授 (80266238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 晶子 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10304049)
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Keywords | self-regulation skillの育成 / Reciprocal Teaching / ASK to THINK-TEL WHY |
Research Abstract |
A.Brownらの提案した読解を対象にしたReciprocal Teachingは、生徒たちが交互にtutor役とtutee役を担う方法(reciprocal)をとる。それは、tutor役の質問で始まり、問題の明確化(clarifying)、テクストのその後の展開についての推測(prediction)が続き、最後にテクストの要約(summarizing)で終了する。 A.Kingの提案したtutoring model:ASK to THINK-TEL WHYもまた、生徒たちが交互にtutor役とtutee役を担う方法(reciprocal)をとる。Questioning-Answeringのパターンとして、tutor役は、Review questionsで開始し、Thinking questions、ある解法に辿り着くまでの過程をmonitoringさせるMonitoring questionsと展開する。それらに対するtuteeの応答が不完全な場合、Probing questions、Hint questionsを用い、tuteeの理解促進を支援する。 これらの構造化された談話が生徒達のself-regulation skillを促進するのは、以下の理由によると考える。 1.質問をするという行為が、tutor役の生徒に対しtuteeの知識表象を自らの認知の対象として認識させる。 2.質問をすると言う行為を通し、tutor役の生徒にtuteeの認知活動を調節(regulate)できることを認識させる。 3.これらは、他者に対するregulation skillの育成である。他者に対するregulation skillの育成はself-regulation skillの育成に必要なプロセスである。 4.具体的な文脈の中で行われるこれらの構造化された談話は、質問に対する応答に基づいた他者に対する効果的な調整を行う訓練と捉えることができる。
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