2001 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害児の手話と日本語読み書き能力の獲得との関係
Project/Area Number |
12680288
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
松下 淑 皇學館大学, 社会福祉学部, 教授 (50023966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 幸 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (40004113)
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Keywords | 聴覚障害幼児 / 手話 / 日本語リテラシー |
Research Abstract |
聴覚障害幼児の手話スキルの獲得と日本語の読み書き能力の獲得との関係を分析するために、初年度に引き続き以下項目について分析、検討を続けている。 1,両親が聴覚障害者である聴覚障害幼児と、両親健聴者である聴覚障害幼児について、聾学校幼稚部の教室での教師や他の児童とのコミュニケーションの様相および、各家庭での家族とのコミュニケーションの様相を3ヶ月間隔でビデオに撮り、彼らのコミュニケーション行動を、コミュニケーション・モード、語彙、文構造、のほか語用論的観点からの分析を行っている。継続的な分析を行うため、仮説的な分析の観点から目的に合致する分析の視点を検討している。 2,手話スキルの評価を行うため、語彙、文章、評価場面(絵画提示)での評価項目を選択、テスト方法の妥当性の検討を行っているが、幼児に適応可能なテストの構成にはまだ項目の細部に検討の余地が残されている。 3,日本語の読み書き能力の評価については、絵画式語彙検査、読書能力検査を中心とした評価法の検討と平行して、助詞の理解と使用について聾学校幼稚部から中学部までの児童に用いられるテストを作成し、助詞の使用能力の発達について基礎的な資料を得た。 4,家族とのコミュニケーション行動についての複数の指標と助詞の使用能力との関係について、いくつかの仮説から検討を行っている。 5,聴覚障害幼児のコミュニケーション行動は、口話法を主体としている聾学校幼稚部教室内と、家庭内とを比較すると、両親が聴覚障害である場合には大きく異なる。両親が健聴である場合にはこの違いは小さいが、この両者の相違が日本語獲得に及ぼす影響について詳しく検討する必要があり、そのための分析の視点を探っている。
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Research Products
(1 results)