2001 Fiscal Year Annual Research Report
医科歯科系専門日本語教育のためのマルチメディア教材研究と開発
Project/Area Number |
12680299
|
Research Institution | TOKYO MEDEICAL AND DENTAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山下 早代子 東京医科歯科大学, 留学生センタ, 教授 (90220334)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森尾 郁子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (50191010)
赤尾 信明 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (00126559)
増田 光司 東京医科歯科大学, 留学生センター, 助教授 (40219332)
仁都栗 新 東京学芸大学, 留学センター, 助教授 (70208255)
徳永 伸一 東京医科歯科大学, 教養部, 助教授 (90313262)
|
Keywords | 医歯学系留学生 / 専門日本語教育 / マルチメディア教材 / ナビゲーション型教材 / 日本語教育用CD-ROM / 学習ニーズ / 学習者ストラテジー / 医者と患者のコミュニケーション |
Research Abstract |
本研究の目的は・医科歯科系専門日本語教育のためのマルチメディア教材を開発することである。 初年度は試用版1が研究室レベルで作成されたが、本年度はさらにその内容を充実させ、試用版2を完成させ・CD-ROM1000枚を作成した。試用版2の内容は、試用版1の構成を踏襲したもので、(1)脳のテキスト読解・(2)動物実験の手技と講義聴解、(3)歯科医と患者のやりとり、の3つの部分からなる。(1)はナビゲーション型の教材で、専門書のページをモニター上に提示し、脳の部位のイラスト、文中のテキストの音声、文字表記(漢字-ひらがな変換)、英訳、文法説明などを学習者が自主学習できるようにした。(2)では動物実験のための手順および講義を音声、動画、テキストと連動して学習できるようにし、またマルチメディアの特長を生かした講義ノートの取り方も、自律学習できるよう工夫されている。(3)では診療における患者と医師のやり取りをさまざまな角度から提示した臨床系の留学生が苦労する専門用語とそれを患者にたいして使用するときの一般語の違いや、医師と患者のコミュニケーションを字幕つきの映像を通して学習できるようにした。それぞれのパートにクイズ部を設け、学習の確認ができるようにした。これらは、試用版1と異なり、ホームページビルダーやhtml、JavaScript等を用いて作成された。3つの異なったパートを同時開発したのは、試用版として様々な角度から可能性を追求したかったからである。 本CD-ROM(試用版2)使用に関する評価は、回答者の専門やコンピュータ歴およびその使用目的等のFace項目を含む87項目と8つの自由記入方式の質問から成る「評価質問用紙」を用いて行われ、医科歯科系の留学生と日本人学生・および日本語教育専門家合計約180名からの回答を得た。回答は様々な角度から分析され、細分化された医歯学専門領域の日本語教材のさらなる開発の必要性が認められた。
|