2000 Fiscal Year Annual Research Report
運用力養成を目指した文法シラバス作成のための談話・文章の総合的研究
Project/Area Number |
12680304
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜田 麻里 (宮治 麻里) 大阪大学, 留学生センター, 助教授 (80228543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庵 功雄 一橋大学, 留学生センター, 専任講師 (70283702)
山田 敏弘 富山国際大学, 人文社会学部, 専任講師 (90298315)
川越 菜穂子 帝塚山学院大学, 人間文化学部, 助教授 (40214621)
石黒 圭 一橋大学, 留学生センター, 専任講師 (40313449)
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Keywords | 談話文法 / 接続表現 / ベネファクティブ / 接続詞 / 副詞 |
Research Abstract |
本年度はシラバスを策定するための基礎的作業として,データ収集・データベース化を行うと同時に,文責枠組みの検討を行うため,各研究担当者が理論的な研究を中心に行った。 データ収集については,日本語母語話者と非母語話者の自然談話の録音,書き起こし作業を行い,これは来年度も続行する予定である。 なお,当初,全員の収集したデータをまとめてひとつの大きなデータベースとする予定であったが,フォーマットの問題などから,まだひとつのまとまったデータベースとはなっていない。これについては,次年度以降,その方策を再検討し,実現を目指す。 理論的研究については,今年度合計2回の全体研究会を開催し,分担者,およびその他の参加者を招いて,理論的枠組みに関する検討を行った。なお,その成果の一部については,次ページに挙げたように,各分担者によって公表されているところである。今年度の研究の理論的側面を総括すると,接続詞,副詞,ベネファクティブ,など,おのおのの文法カテゴリー別に談話レベルの現象をみていくという,各論的な研究によって,全体的な枠組みをつくりあげるための基礎的な作業がかなり進行したと言える。来年度も予定通り全体的な枠組みの策定に向けてさらに研究・討議を重ねていくつもりである。
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[Publications] 山田敏弘: "「日本語におけるベネファクティブの記述的研究 第3回 ベネファクティブによる参与者追跡(1)」"『日本語学』. 20-1. 84-93 (2001)
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[Publications] 山田敏弘: "「日本語におけるベネファクティブの記述的研究 第4回 ベネファクティブによる参与者追跡(2)」"『日本語学』. 20-1(印刷中). (2001)
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[Publications] 川越菜穂子: "「話題の転換」をあらわす接続表現について-「ところで」と「とにかく」-"『帝塚山学院大学人間文化学部研究年報』. 2. 130-142 (2000)
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[Publications] 石黒圭: "「のだ」に関する一試論"『一橋大学留学生センター紀要』. 3. 43-58 (2000)
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[Publications] 石黒圭: "類意表現の使い分け"中村明 編『現代日本語必携』學燈社. 191-196 (2000)
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[Publications] 石黒圭: "「そして」を初級で導入すべきか"『言語文化』. 37. 27-38 (2000)