2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680313
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
山田 作太郎 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60017077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北門 利英 東京水産大学, 水産学部, 助手 (40281000)
田中 栄次 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (40217013)
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Keywords | 集中分布 / adaptiveサンプリング |
Research Abstract |
まず研究目的・計画に沿って過去の重要文献について整理した。そして卵・稚仔の分布の集中性に関する見聞を広げるために広島(瀬戸内水研,マイワシ等),相馬(福島水試,ホッキガイ),下田(静岡水試,イセエビ)に出張しそれぞれの種についてその分布の集中性,その特徴について議論した。水産資源解析・管理のどの様な問題においてこの集中性を考えるべきかについて今後の研究を進める上で参考になった。ここでは,特に,瀬戸内水研の銭谷氏と山田・田中で行った議論について述べたい。まず空間的集中度が低い(頁の2項分布のパラメータなど大きい)と産卵場面積は産卵親魚量の増減に伴い急増減することの精密化・一般化である。次に本研究の重要なテーマである集中分布する対象生物からのadaptiveサンプリングと逐次サンプリングの比較である。後者はサンプリングを続けるか否かについて観測された値からの"尤度比の値の変化という情報"を考慮に入れている。前者の中にこの内容がどの様に含まれているのか,その集中のタイプとどの様に関係するのか等の問題である。難しい問題であるか次年度の一つの研究課題としたい。さらに,集中分布のモデルとしてよく質の2項分布が用いられるが,他にもネイマンタイプA-分布,ポリアーエッゲンバーガー分布等がある。これらの諸分布の違いを詳しく調べる。これはある程度の結果を得ているが次年度には完成させたい。 二年計画の初年度であるが,必ずしも当初の計画通りに研究を進めさせられないかも知れないが(特に研究所の船をお借りししてadaptiveサンプリングの実行可能性を調べることは,運航計画の問題があり難しいかも知れない),多くの魚類に共通な集中分布に対して有効なサンプリング方法を充分理解することをめざしたい。 研究発表に記載された論文では,日本の太平洋岸域におけるマイワシの資源量と産卵面積の関係を調べるために,その卵の分布の集中性に関する議論を基礎にしている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] H.Zenitani & S.yamada: "The relation between spawning area and biomass of Japanese pilchard, Sardinops melanostictus, along the Pacific coast of Japan"Fishery Bulletin. 98・4. 842-848 (2000)