2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680430
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大澤 義明 筑波大学, 社会工学系, 教授 (50183760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古藤 浩 東北芸術工科大学, デザイン工学部, 助教授 (60244985)
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Keywords | 都市施設 / 迷惑施設 / 立地問題 / ボロノイ図 / ごみ焼却場 / 排気ガス / 多目的計画問題 / ダイオキシン |
Research Abstract |
本研究では,迷惑施設配置モデルを構築し,理論的に分析を加えることである。得られた成果は少なくとも以下の3点である。 第一に、迷惑施設配置を多目的計画法として定式化し、迷惑施設の配置場所候補となる、パレート最適集合やトレードオフ曲線の導出方法を示す。楕円距離マクシミニ型レクティリニアー距離ミニサム型モデル、レクティリニア距離ミニサム型マクシミニ型モデル、レクティリニア距離ミニマックス型マクシミニ型モデルなどを解く一般的解法を提示した。さらに、移転を考慮した場合、k次距離ボロノイ図を利用して有効集合やトレードオフ曲線を解析的に導けることを明らかにした。 第二に、分枝限定法を利用した数値解法を用いて、より一般的な状況の下での、ミニマックス距離制約やマクシミニ距離制約での配置場所を数値的に求め、パレート最適集合を近似する方法を示した。茨城県、山形県の人口分布を事例対象とした。 第三に、旧厚生省から各都道府県に対しごみ処理圏域広域化促進の指導があった。広域化はごみ焼却から発生するダイオキシン類を大幅に減少させるが、一方でごみ収集車からの排気ガスを増加させる。そこで、このトレードオフ関係に着目し、ダイオキシン類及び排気ガスをともに減少させる広域化計画を数理計画法により求め、現在の茨城県案を評価した。ダイオキシン類発生量を基準値及びごみ発生予測値から求め、排気ガス量を茨城県内のごみ収集車走行実距離と道路網距離から推定した。そして、茨城県案よりパレート最適の点で優れた多くの代替案を提示した。さらに、広域化計画にて、現存の市町村間ごみ処理協力関係への配慮がどの程度足かせになるのかをも数値的に示した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 大澤 義明 (共著): "移動途中の寄り道行動から見た施設への距離分布"日本都市計画学会第36回学術研究発表論文集. 847-852 (2001)
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[Publications] 大澤 義明 (共著): "利用者行動属性の多様性を考慮した時空間施設配置モデル"日本都市計画学会第36回学術研究発表論文集. 853-858 (2001)
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[Publications] 大澤 義明 (共著): "移動から見た線的施設までの距離分布"オペレーションズ・リサーチ学会2001年春季アブストラクト集. 90-91 (2001)
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[Publications] 大澤 義明 (共著): "連続的利用者分布とネットワーク単一施設配置モデル"オペレーションズ・リサーチ学会2001年春季アブストラクト集. 200-201 (2001)
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[Publications] 大澤 義明 (共著): "公共図書館の空間的不平等性と利用可能圏の把握"建築学会第19回地域施設計画シンポジウム. 107-112 (2001)
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[Publications] 古藤 浩: "様々な時間地図とその特徴-ユーラシア大陸鉄道網を対象として"東北芸術工科大学紀要. Vol.8. 134-144 (2001)
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[Publications] 古藤 浩: "New Ideas of Time Maps which Show Exact Times Partially or Maintain the Topological Structure"12th European Colloquium on Theoretical and Quantitative Geography, St Valery-en-Caux,. (2001)