2002 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル社会におけるサイバー・コモンズの生成・発展に関する研究
Project/Area Number |
12680436
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
太田 敏澄 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (10111676)
|
Keywords | サイバー・コモンズ / サプライテェーン / 社会情報システム学 / 情報システム / 消費者行動 / 複雑系 / 操作的オーガニゼーション / マルチエージェント |
Research Abstract |
デジタル社会におけるサイバー・コモンズの生成・発展に関して,社会情報システム学の観点から展開を図った.このため,インドネシアにおける農産物流通でのサプライチェーン・マネジメントのための情報システム導入に関する概念的設計,消費者間オンライン取引にける評判管理システムのモデル化,消費者行動における集中化現象に関する情報チャネル効果についてのエージェント・モデルの構築,モバイル・コミュニケーションにおける多様性の減少についてのモデル構築とシミュレーション等を行った. 本年度は,国際大会での研究発表を行うとともに,昨年度より継続して,海外での研究動向の調査や文献の探索・レビューに注力した.海外での研究発表に関しては,機会を得て,コミュニケーションに関するアジア太平洋地区の国際会議APCC2002(Asia Pacific Conference on Communications)での研究発表や,組織や社会に関するコンピュテーショナル・アプローチの国際的なワークショップであるCASOS(Computational Analysis of Social and Organizational Systems)での研究発表および研究動向調査を行った.さらに,機会を得て,システム学・情報学の国際的コンファレンスであるSCI2002(World Muliconference on Systemics, Cybernetics and Informatics 2002)においては,招待セッションで座長を務めるとともに,研究発表および研究動向調査を行った.また,文献的研究では,人工社会に関する論文を中心に,探索・レビューを行った. サイバー・コモンズに関するコンピュテーショナル・アプローチに基づいて,その生成・発展についての解明を行った.今後は,その社会情報学における位置づけを検討し,本課題を発展させる予定である.
|
Research Products
(10 results)
-
[Publications] Toshizumi Ohta, Kazunari Ishida, Isamu Okada, Hitoshi Yamamoto: "Social Informatics and Cyber Commons in Computational Analysis"The Abstracts of the First Lake Arrowhead Conference on Computational Social Science Agent-based Modeling in the Social Sciences. No.57. (2002)
-
[Publications] Hitoshi Yamamoto, Isamu Okada, Toshizumi Ohta: "Information Channel Effect in Consumer Behavior : an Agent Based Mode"Extended Abstract of Interantional Conference of Computational Analysis of Social and Organizational Systems. (2002)
-
[Publications] Toshizumi Ohta, Kazunari Ishida, Isamu Okada, Hitoshi Yamamoto: "Computational Models in Social Informatics"Proceedings of the 6^<th> World Multiconference on Systemic, Cybernetics and Informatics. Vol.II. 498-503 (2002)
-
[Publications] Isamu Okada, Toshizumi Ohta: "Development of an Operational Organization Oriented Simulator"Proceedings of the 6^<th> World Multiconference on Systemic, Cybernetics and Informatics. Vol.II. 504-509 (2002)
-
[Publications] 山本仁志, 岡田勇, 五十嵐誠, 太田敏澄: "モバイルコミュニケーションにおける多様性の減少:エージェントベースドアプローチ"日本社会情報学会誌. Vol.14,No.1. 45-56 (2002)
-
[Publications] Harry Prihanto, Toshizumi Ohta: "Implementation IT in SCM for Agricultural Products Distribution in Indonesia"Proceedings of the Asia-Pacific Conference on Communications. 379-382 (2002)
-
[Publications] 山本仁志, 岡田勇, 太田敏澄: "消費者の情報行動調査とGini係数による消費の集中の測定"日本オペレーションズ・リサーチ学会平成14年秋季研究発表会. 104-105 (2003)
-
[Publications] 星野友宏, 太田敏澄: "資料者の立場からみた空港の効率性に関する研究"第九回社会情報システム学シンポジウム学術講演論文集. 21-26 (2003)
-
[Publications] 山本仁志, 石田和成, 太田敏澄: "消費者間オンライン取引における評判管理システムのモデル化"第九回社会情報システム学シンポジウム学術講演論文集. 27-32 (2003)
-
[Publications] 赤枝一史, 山本仁志, 太田敏澄: "顧客満足度向上のための障害対応システムの考察"第九回社会情報システム学シンポジウム学術講演論文集. 57-62 (2003)