2000 Fiscal Year Annual Research Report
都市雨水に起因する環境リスクマネジメントの雨水管理への適用に関する研究
Project/Area Number |
12680457
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
酒井 彰 流通科学大学, 商学部, 教授 (20299126)
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Keywords | 環境リスク / リスクマネジメント / 都市雨水管理 / 浸水 / 環境汚染 / 住民参加 / 都市環境 |
Research Abstract |
リスクマネジメントプロセスを組み込んだ都市雨水管理計画の方法論体系について検討するとともに,都市雨水に起因する浸水リスク,環境汚染リスクに対する都市住民,市民団体メンバーの認知の程度をアンケート調査により把握した.得られた成果は以下のとおりである. 1.都市雨水がもたらす浸水リスク,環境汚染リスクの特性ならびに背景要因を明らかにし,リスク発生および被害の程度を規定するハザード要因を技術要因,社会的要因,人間系要因に分類・規定した. 2.現代の都市住民が都市雨水にかかわる環境汚染リスクを認知しにくい状況にある理由を考察し,住民の認知程度を規定する要因を分析するためのアンケート調査を実施した.アンケート調査では,無作為に抽出した都市住民に併せて下水道や雨水管理に関心の高い2つの市民団体メンバーを対象とした. 3.アンケート結果から,浸水被害の経験の有無が都市型水害をリスクとして認知するかどうかを規定する主要な要因であること,環境汚染リスクについては都市域での雨水流出との関わりについての認識が浸透していないことなどが明らかとなった. 4.都市住民の意見として,都市型水害対策を含めた雨水管理は,震災対策,都市交通に起因する大気汚染削減などとともに都市環境政策のなかで高い優先度を求めていることが示された. 5.浸水や環境汚染に対する都市雨水管理において,住民管理型の雨水利用の導入などにより,住民と行政の役割分担を明示する必要性が高いという意見が多数を占めた. 6.アンケート調査により得られた知見は,住民参加型の都市雨水管理計画に組み込んでいく必要がある.
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Research Products
(1 results)