2001 Fiscal Year Annual Research Report
水素負イオン源内の水素原子・分子の速度分布関数測定
Project/Area Number |
12680484
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Research Institution | DOSHISHA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
和田 元 同志社大学, 工学部, 教授 (30201263)
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Keywords | 負イオン / TOF / 速度分布関数 / ガス温度 |
Research Abstract |
水素負イオン源内の中性粒子の速度分布関数を直接測定するために,質量選択飛行時間分析法を用いた実験系を構築した.直径6cm,長さ6cmの小型イオン源内より直径3mmの小口を通して引き出される中性原子の速度分布関数は,約0.6Pa以上の圧力において定常衝撃波の形成が生じ,過熱されることが明らかとなったので,測定はこれ以下のイオン源圧力で行った.測定データの分散が大きいため,分布関数を計算するのが困難であったので,最小二乗法に基づいてマックスウェル分布への近似を行い,温度を計算することにした.イオン源内に重水素,ヘリウム,アルゴンを導入してプラズマを維持し,重水素分子,ヘリウム原子,アルゴン原子に対して放電電圧を63Vで一定として,放電電流を5Aまで測定を行ったところ,それぞれ1.7Kcm^3/W,0.6Kcm^3/W,1.9Kcm^3/Wの加熱率を得た.ただし,重水素では放電電力密度6W/cm^3において最大温度1200Kに到達した後,重水素分子の温度は放電電力の増加とともに下がる傾向を示した.これは重水素分子の高速成分が解離によって失われたためと考えられるが,これに対応する重水素フラックスの減少も実際に確認することができた. 今回の実験により,実際のプラズマ加熱用負イオン源での数kWの放電電力に対応した中性分子温度を1000Kと見積もって良いことが示された.今回の実験では残留ガス量が大きすぎたため,水素原子の測定が困難であったため,イオン化室付近の残留水素を低減する工夫を行った後,水素原子の温度についても明らかにして行く予定である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Kitatani: "Measurement of velocity distribution functions of neutral particles in ion source plasmas"Review of Scientific Instruments. Vol173, No.2. 958-960 (2002)
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[Publications] Yoshikatsu Matsumoto: "Measurement of H^-Density near a Plasma Grid from a Photodetachment Signal in an Extracted Beam"Proceedings of XXV International Conference on Phenomena in Ionized Gases. Vol.4. 229-230 (2001)
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[Publications] Yoshikatsu Matsumoto: "Temporal change of an extracted H^-current by injecting pulse laser light into the extraction region of an H^-ion source"Review of Scientific Instruments. Vol173, No.2. 952-954 (2002)