レーザー核融合炉内での投入燃料ペレットへの金属蒸気吸着影響の研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12680491
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 乗松 孝好 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (50135753)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 長井 圭治 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助手 (30280803)
• Keywords: Inertial fusion energy / wet wall reactor / injection / Cryogenic target

Research Abstract

平成13年度は12年度に製作したガスガン式インジェクション装置と速度検出計の動作試験、模擬炉心管の設計と製作、金属吸着過程の理論モデルの制作を中心に行った。
ガスガン式インジェクション装置の動作試験においては直径4mmの模擬ペレットを40m/sまで加速することを確認した。この速度は冷却したペレットを炉中に打ち込んだときに金属が吸着し、その潜熱により強い温度勾配が発生し、ペレット表面が剥離しないかという課題を検証するのに十分な速度である。
もう一つの課題であるペレット上に吸着された金属の分布を調べるためには100m//s以上の投入速度が必要である。今までに得られた結果は本装置で十分対応可能で有るが、速度を検出するセンサーの感度が若干不足で現在の40m/s以上の速度を確認するには至っていない。現在フォトマルを準備中で、センサーの感度を上げることにより十分可能で有ると思われる。
吸着する金属の厚さの一様性を議論できる理論モデルも検討し、炉心管内の雰囲気ガスの圧力、ペレットの投入速度により厚さの一様性がどのようになるかを評価するモデルを制作した。モデルによれば、実用炉の中の圧力が0.1Torr以上、飛行距離が5m以上有ると、たとえペレットを回転させても、金属上記は不均一に吸着し、中心点火に必要とされるペレットの球対称性を乱してしまうことが分かった。
また、吸着速度から評価した加熱パワーから評価すると、ペレット内に有る極低温の固体燃料層は炉心に届くまでに融けてしまう恐れが有ることが分かった。

Research Products

• [Publications] T.Norimatsu: "Issues in capsule fabrication and injection into a wet-walled IFE reactor"Fusion Engineering and Design. 55. 387-396 (2001)
• [Publications] T.Norimatsu: "Foam insulated direct-drive cryogenic target"Fusion Engineering and Design. (未定).