2002 Fiscal Year Annual Research Report
回転磁界による定常超高ベータプラズマの生成に関する理論研究
Project/Area Number |
12680496
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大西 正視 関西大学, 工学部, 教授 (80089119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 靖 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (50158309)
石田 昭男 新潟大学, 理学部, 教授 (30108013)
岡本 正雄 関西大学, 核融合科学研究所, 教授 (70115541)
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Keywords | 回転磁場 / 定常維持 / 逆磁場配位プラズマ / 電流駆動 / 磁場の部分浸透と完全浸透 / 平衡点の安定性 / 剛体回転モデル |
Research Abstract |
逆磁場配位(FRC)プラズマは超高ベータ(β>0.8)を実現できD^-3Heを燃料と環境保全性に優れた核融合発電プラントを実現できる可能性を秘めた磁場閉じ込め方式である。しかし、テータピンチにより造られたFRCの寿命はジュール損失に対して電流を維持する機構を欠いているため数百μsecに制限されるが、ROTAMAKとよばれる回転磁場を用いた装置でFRCを定常状態に維持するための研究がおこなわれている。最近の実験で外部から印加した回転磁場はFRC内に完全には浸透せず、それにもかかわらずFRCが定常状態に維持されることが観測されている。 本研究で回転磁場がFRCに完全に浸透しない理由を、回転磁場による電流の駆動と抵抗による電流の減衰とのバランスにより決まる平衡を解析的に調べることによる説明を試みた。ここではイオンや電子が"剛体回転"しているとする簡単なモデルを用いプラズマは無限に長く、密度は空間的に均一であるとし、磁束保存容器内の"セパラトリクス半径の変化"と"イオン回転"の効果も考慮した。またイオン,電子流体の角周波数に関する平衡解から摂動方程式をもちいて線形安定性の解析を行い、平衡動作点の安定条件を導いた。現在の実験におけるFRCおよび回転磁場のパラメータはこの条件を満たし、部分的な浸透を示す平衡動作点が安定となるため、回転磁場が完全に浸透しないことが起こりうることを示した。 また、同じ理論モデルを用いて回転磁場による駆動力とイオンの摩擦力との大きさを比較することにより回転磁界の浸透に関する条件を導出した。磁場の浸透に関して、従来の判別式では完全には説明できなかったHugrassの数値シミュレーション、フリンダース大学およびワシントン大学での実験結果を矛盾なく説明することに成功した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Ohnishi, A.Ishida: "Study of equilibrium operation by rotating magnetic field current drive in field-reversed configuration"Proc.14^<th> US-Japan Workshop on Physics of Compact Toroid Plasma. 18-24 (2002)
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[Publications] M.Ohnishi, A.Ishida: "Stability of equilibrium in rotating magnetic field current drive for sustaining field reversed configuration"Physics of Plasmas. Vol.9,No.6. 2633-2638 (2002)
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[Publications] 水野雅継, 大西正視, 大澤穂高他: "逆磁場配位における回転磁場による電流駆動の安定性"第4回核融合エネルギー講演会. 48 (2002)
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[Publications] M.Ohnishi, H.Osawa, M.Mizuno, A.Ishida: "Accessibility to equilibrium with shallow/deep penetration in rotating magnetic field current drive"Proc.15^<th> US-Japan Workshop on Compact Toroid Plasmas. 30-36 (2002)