2001 Fiscal Year Annual Research Report
電子ライナックによるパラメトリックX線の発生とその応用に関する研究
Project/Area Number |
12680504
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤田 文行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10002312)
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Keywords | パラメトリックX線放射 / 電子ライナック / 単結晶 / エネルギー可変性 / 単色性 / 硬X線場 / K端吸収 / Bragg条件 |
Research Abstract |
相対論的速度の電子を単結晶に入射させると、X線回折のBragg条件に対応する方向付近にX線が発生する。これは、近年その存在が確認された新しいタイプのX線で、パラメトリックX線放射(Parametric X-ray Radiation : PXR)と呼ばれる。電子LINACのビームライン上に結晶を置くだけで、手軽に単色X線が得られるのがPXRの特徴である。本研究の目的の一つとして、PXRの基礎特性測定および応用のために、良好なエネルギー可変単色硬X線照射場の作成を図った。その作成条件を、理論および実験によって決定した。 電子ライナック(エネルギー45MeV, 電流4〜8nA)を用いて、電子ビームの通過方向から測った検出器角度を15〜22°とした場合、15〜30keVのPXRエネルギーの硬X線場が得られた。古典論および場の量子論を用いた解析は、PXRのエネルギーおよびPXR強度の角度分布について実験と良く一致した。作成されたX線照射場の特性、すなわち、エネルギー可変性および単色性が良好であることが実際に確認された。 作成されたX線照射場の良好な特性である単色性を利用して、Nb,Zr, およびMoのK端X線吸収特性を求めた。実験結果は、http://physics.nis.gov/PhysRefData/cover.htmlに公開されている理論解析結果と良く一致した。PXRによる単色硬X線場は、放射光のような大型施設を必要とせず、中・小型加速器で十分その機能を果たし、さらに臨機応変に応用可能であることが示された。 検出器の設置場所、すなわち、X線照射場におけるX線強度の絶対値を決定するには至っていない。本研究で用いたX線検出器システムが、LINACの1パルス当たり1個のphoton計数をするためである。X線場の絶対強度を求めることが今後の課題である。また、Electronicな制動放射のさらなる低減化も残された課題の一つである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Akimoto: "Parametric X-rays generated by an electron linear accelerator and their uses"Radiation Detection and Users (KEK Proceedings). 2000-14. 93-101 (2000)
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[Publications] T.Akimoto: "Generation and use of parametric X-rays with an electron linear accelerator"Nucl. Instrum. Meth.. A459. 78-86 (2001)
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[Publications] M.Tamura: "The application of Parametric X-ray radiation to crystallography and radiation measurements"Proceedings of The First iTRS International Symposium on Radiation Safety and Detection Technology. 333-335 (2001)
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[Publications] M.Tamura: "Use of Parametric X-rays as a Source of Hard X-rays"Radiation Detection and Users (KEK Proceedings). 2001-20. 80-87 (2001)
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[Publications] J.Ikeda: "Energy Characteristics of Parametric X-rays"Radiation Detection and Users (KEK Proceedings). 2001-20. 171-178 (2001)