2001 Fiscal Year Annual Research Report
強電界下における絶縁材料の放射線誘起電気伝導に関する研究
Project/Area Number |
12680510
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
飯田 敏行 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60115988)
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Keywords | 高純度サファイア / セラミックス絶縁材料 / 放射線誘起電気伝導 / 絶縁劣化 / 電荷捕獲 / 電荷蓄積 / MIケーブル / 照射効果 |
Research Abstract |
高純度サファイアの電気的特性を放射線照射下で調べた。その場測定の為の実験装置を製作し、中性子とγ線の照射実験を行った。一定のバイアス電圧下では,サファイア試料の放射線誘起電流はフラックスにほぼ比例し、単位吸収線量率当りの電気伝導度増加係数は〜1.0×10^<-10>(s/m)(Gy/sec)であった。また、照射開始直後には大きな過渡電流が,そして,照射停止後には非常に遅い電流回復成分が観測された。さらに,外部バイアス電圧が無い状態でも放射線誘起電流が観測され,サファイア試料内部に電圧発生機構があることがわかる。これらの過渡電流やオフセット電圧の発生原因としては,試料の電荷蓄積や電荷キャリアの捕獲・再放出機構が考えられる。 また、無機絶縁(MI)ケーブルについても同様の測定を行った。パルスX線照射実験では,ケーブル芯線に誘起される電荷量がパルス当りの吸収線量と芯線-シース間電圧にほぼ比例した。この事は、絶縁性低下の主要因が絶縁層内における電荷生成量とそのドリフトである事を示唆している。実験値を基にケーブル芯線に誘起されるパルス電荷量のシミュレーション計算を行った結果,絶縁材中の生成電子の平均ドリフト距離は,芯線-シース間電圧100Vに対して約15nmと推定された。この値の物理的妥当性については別方法によるクロスチェックが必要である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Iida, F.Sato, H.Sato: "Electrical Properties of Ceramic Insulators under Irradiation"Proc. 1st International Symp. on Supercritical Water-Cooled Reactors. Design and Technology. Vol.1. 251-256 (2000)
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[Publications] T.Tanaka, H.Yonezawa, F.Sato, T.Iida: "Electrical Properties of Mineral Insulated Cables under Irradiation"Proc. 1st International Symp. on Radiation Safety and Detection Technology. Vol.1. 270-272 (2001)
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[Publications] 米澤久恵, 田中照也, 佐藤文信, 飯田敏行: "MIケーブルの放射線誘起電気伝導"応用物理学会第1回先進放射線応用シンポジウム論文集. 159-16* (2001)
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[Publications] 米澤久恵, 田中照也, 佐藤文信, 飯田敏行: "MIケーブルのパルスX線誘起電気伝導"放射線. 第28巻2号(掲載予定). (2002)