2001 Fiscal Year Annual Research Report
廃プラスチックとポリ塩化ビフェニルの酸化銅とアルカリ水溶液による分解・リサイクル
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12680561
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
秋山 文紀 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (00006321)
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Keywords | ポリ塩化ビニル / ビフェニロール / 酸化第二銅 / 炭酸カリウム / 超臨界水 / ベンゼン / トルエン / メタン |
Research Abstract |
1.ポリ塩化ビフェニルのモデル化合物4-クロロビフェニルの超臨界水中での炭酸カリウムによる分解 平成12年までの本反応の実験で有機生成物として4-クロロビフェニロール、トルエン、ベンゼン、メタン等の炭化水素が得られることが明かになっていたが、平成13年度に次の点が明かになった。 (1)無機生成物としてのCO_2、HCO_3^-を定量した。 (2)有機生成物と無機生成物の収率の合計は出発物質の50%程度で、他に水溶性の生成物が生成していることを示唆した。 (3)酸化第二銅の添加はベンゼンの生成を促進する効果があることがわかった。 2.ポリ塩化ビニル(PVC)の超臨界水中での炭酸カリウムによる分解・リサイクリング 平成12年度に本方法がPET、PE等に適用するよりPVCに適用するほうが効果的であることを明かにしたのでPVCの反応を詳細に検討し、次の点を明かにした。 (1)PVC本反応で分解するとC_1-C_7脂肪族炭化水素とベンゼン、トルエン、キシレンの混合物を炭素基準収率15%で与えた。 (2)PVCとポリエチレングリコールの混合物むチャーにしたものを本方法で分解するとベンゼン含量の少ない炭化水素混合物を与えた。 (3)有機生成物とCO_2、HCO_3-以外の生成物は水溶性の無機化合物でK_xC_yO_zで表される炭素酸化物のカリウム塩であることを明かにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 秋山文紀: "ポリ塩素化ビフェニルのモデル化合物4-クロロビフェニルの超臨界水中での炭酸カリウムを用いる酸化銅(II)存在下又は非存在下での分解反応"日本化学会誌. 10. 595-599 (2001)
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[Publications] 秋山文紀: "石炭およびポリ塩化ビニルからのチャーの酸化銅(II)と炭酸カリウム水溶液による分解"日本化学会誌. 11. 653-656 (2001)
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[Publications] Fumio Akiyama: "Degradation of Mixed Char of Poly(vinyl chloride)wit Polyethylene Glycol to Give Hydrocarbons by the Reaction with Potassium Carbonate in Supercritical Water : Formation of Hydrocarbons Containing Lower Amounts of Benzene Accompanied by Formation of water Soluble Potassium Salts of Carbon Oxides"Bull. Chem. Soc. JPN. 75巻4号(印刷中). (2002)