2001 Fiscal Year Annual Research Report
環境ボランティアのネットワーキングとそのエンパワーメント機能の環境心理学的研究
Project/Area Number |
12680567
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
広瀬 幸雄 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (10117921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 香織(長瀬 香織) 奈良女子大学, 生活環境学部, 講師 (40324959)
大沼 進 富士常葉大学, 流通経済学部, 講師 (80301860)
杉浦 淳吉 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (70311719)
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Keywords | ボランティア / ネットワーキング / エンパワーメント / コミットメント |
Research Abstract |
研究目的は,環境ボランティアのネットワーキングとボランティアのエンパワーメント機能について解明することである.本年度の主な研究成果は以下の2つである. 1)名古屋市が導入したごみ減量・資源リサイクル制度に対する住民の評価と協力行動についての社会調査を実施して、その結果をまとめた。調査は4800人のサンプルに対して郵送法によって行った。調査の目的の1つは、環境ボランティアによる資源リサイクルやごみ減量の活動が、その地域の住民の制度評価や制度への協力行動に及ぼす影響を解明することであった。ボランティアが活動している地域では、活動のない地域に比べて、ごみ減量資源リサイクル制度に対する協力行動の割合が高いことが見いだされ、ボランティアから住民への社会的影響が確認された。また、環境に関心をもつ友人が多い住民ほど、ごみ減量の新制度に対して肯定的な評価を下しており、社会的ネットワークがその中に含まれる個人の環境関連の態度・行動に影響をおよぼすことも確認された。その調査結果の一部は環境社会心理学研究6号において発表した。 2)環境ボランティアのエンパワーメントとその規定要因としての活動へのコミットメントやネットワークについての社会調査を日進市の環境ボランティアを対象にして実施した。前年度に聞き取り調査を行った環境ボランティア団体(約40団体)のメンバー約500人に対して郵送法によって行った。調査結果の1つとして、環境ボランティア活動へのコミットメントと友人ネットワークの密度が、活動によるエンパワーメント(自分が高まったという有能感、社会や行政に影響をおよぼしたという効力感、サポートを交換しあう友人との連帯感)に強い関連があることを確認した。現在その結果を分析作業中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 広瀬 幸雄: "容器包装収集制度に対する住民の評価と行動"環境社会心理学研究. 6. 1-163 (2001)
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[Publications] 広瀬 幸雄: "環境学習の評価:グローバルな態度とローカルな行動を育てるために"環境教育評価ワークショップ. 1. 33-44 (2001)
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[Publications] 広瀬 幸雄: "社会的レシピとしてのリサイクルシステムづくり"ごみゼロブックレット. 1. 1-40 (2001)
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[Publications] 杉浦 淳吉: "環境配慮行動の普及事例に関する社会心理学的アプローチとその展望"愛知教育大学研究報告(人文・社会科学編). 51(印刷中). (2002)
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[Publications] 大沼 進: "社会的ジレンマ事態において環境変化と他者行動が協力行動や解消策選好に及ぼす効果"心理学研究. 72・5. 369-377 (2001)
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[Publications] 安藤 香織: "環境ボランティアは自己犠牲的か:活動参加への動機づけ"質的心理学研究. 1(印刷中). (2002)