2000 Fiscal Year Annual Research Report
ディーゼル車搭載用の放電重畳型パックドベット除去NOxリアクタの開発
Project/Area Number |
12680577
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
岸田 治夫 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (40061527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江原 由泰 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (40308028)
伊藤 泰郎 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (80061505)
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Keywords | NOx / パックドベッド / 放電重畳 / 球状透電体 / ディーゼルエンジン排ガス |
Research Abstract |
本研究では放電重畳効果を適用した,パックドベッド型リアクタを用い,デーゼルエンジン車搭載用モデルを構築することを目的とした。従来のパックドベッド型リアクタは,金属電極間に直径数mmの誘電体球を多層に充填したものである。本研究で提案するリアクタシステムは,平行平板電極を薄い誘電体で覆い,その間に均一な誘電体球を一層入れた構造を持つ。この構造により,隣接する誘電体球の空間,誘電体球と電極の空間および平板電極間で無声放電が発生し,誘電体球表面では沿面放電が発生する。つまり,このシステムでは同一空間で無声放電と沿面放電が,同時に発生する放電重畳作用を有するものである。得られた結果より,NOx除去に最も適した電極構成を以下に示す。 (1)両電極表面にはそれぞれ誘電体を設置する。 (2)球状誘電体と電極板の誘電体は隙間無く接する。 (3)球状誘電体の充填層数は1層とする。 (4)充填する球状誘電体の径は,3mm程度のものとする。 また,球状誘電体を一層のみ充填した時にNOx除去率がもっとも高いことから,一層充填時には無声放電に加え球状誘電体表面で沿面放電が発生し,放電重畳状態であることが示唆された。 更に,ディーゼルエンジン排気ガス中の微粒子(DEP)を除去することも目的とし,誘電体球を充填せずに平行平板電極だけの構成として,予備実験を試みた結果を以下に示す。 (1)無声放電の空間で多くのDEPが捕集された。 (2)印加電圧および放電電流の増加とともに,集塵率は向上した。 (3)特に,粒径0.03〜3μmの粒子は高い集塵率で捕集された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Toshikazu Nomura: "Effect of Applied Voltage Frequency on NOx Removal for a Superimposing Discharge Reactor"Journal of Electrostatics. 49. 83-93 (2000)
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[Publications] 川田吉弘: "無声放電を用いた煤煙とNOx除去"電気学会論文誌. 120A,5. 547-552 (2000)