2001 Fiscal Year Annual Research Report
芳香族化合物をアクセプタとするプレニルトランスフェラーゼの構造及び機能解析
Project/Area Number |
12680589
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
矢崎 一史 京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (00191099)
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Keywords | Lithospermum erythororhizon / prenyltransferase / 4-hydroxybenzoic acid / geranyl diphosphate / shikonin / 二次代謝 / 小胞体局在 / 酵母 |
Research Abstract |
本研究では、芳香族化合物にプレニル基を転移する二次代謝系プレニルトランスフェラーゼの構造を明らかにし、その発現調節、およびその反応機構と生理的役割を解明することを目的としている。 本年度は、in situ hybridizationによるLePGT-1の組織特異的発現を調べた。遺伝子特異的なRNA probeを用い、ムラサキの毛状根とハイブリダイズさせたところ、本遺伝子は根の表皮細胞特異的に強く発現していることが明らかにされた。ネガティブコントロールのセンス・プローブでは全くシグナルは得られなかった。このことは、表皮細胞特異的であるシコニンの蓄積パターンに対して、LePGT-1の発現特異性が果たす役割が大きいことを示唆している。 LePGT-1および-2は、geranyl diphosphateに対して明確な基質特異性を示したため、これらがシコニン生合成酵素をコードすることは推定されていたが、ユビキノン生合成に関与するものではないことを確認するため、ミトコンドリア局在のヘキサプレニルトランスフェラーゼ(遺伝子:Coq2)を破壊した酵母を用い、相補実験を行った。この破壊株は炭素源としてグリセロールのみを含む培地では生育できないが、Coq2を導入することで再び生育できるようになる。しかし、LePGT-1およびLePGT-2はこの酵母破壊株のフェノタイプを相補することはできなかった。これにより、両遺伝子はムラサキ二次代謝に関与するprenyltransferaseであると結論づけた。 さらに、活性発現に必要なドメインの絞り込みを行うため、ループを形成している5箇所に関して、5アミノ酸のデリーションクローンを各々作成した。これを酵母に発現させて活性検定をした結果、NDXXDモチーフやKSTALなどの保存配列以外にも、C-末端の非保存配列も活性発現に必須であることが示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Yazaki: "A novel dark-inducible protein LeDI-2 and its involvement in root-specific secondary metabolism in Lithospermum erythrorhizon"Plant Physiol.. 125・4. 1831-1841 (2001)
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[Publications] K.Yazaki: "Root-specific production of secondary metabolites : Regulation of shikonin biosynthesis by light in Lithospermum erythrorhizon"Natural Medicines. 55・2. 49-54 (2001)
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[Publications] H.Yamamoto: "Enhancement of secondary metabolite productions in various plant cell cultures by co-cultivation with cork"Biosci. Biotech. Biochem.. 65・4. 853-860 (2001)
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[Publications] H.Hayashi: "Molecular cloning and characterization of isomultiflorenol synthase, a new triterpene synthase from Luffa cylindrica involved in bryonolic acid biosynthesis"Eur. J. Biochem.. 268・23. 6311-6317 (2001)
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[Publications] K.-B.Choi: "Molecular cloning and characterization of coclaurine N-methyltransferase from cultured cells of Coptis japonica"J. Biol. Chem.. 277・1. 830-835 (2002)
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[Publications] K.Yazaki: "Geranyl diphosphate :4-hydroxybenzoate geranyltransferase from Lithospermum erythrorhizon : Cloning and characterization of a key enzyme in shikonin biosynthesis"J. Biol. Chem.. 277・8. 6240-6246 (2002)