2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680615
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
塚本 俊彦 北里大学, 薬学部, 助教授 (10236862)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水本 清久 北里大学, 薬学部, 教授 (80092344)
|
Keywords | mRNAキャッピング酵素 / mRNAキャップ構造 / mRNAキャップメチルトランスフェラーゼ / RNAプロセシング / 転写 / RNAポリメラーゼII |
Research Abstract |
真核細胞mRNA5'末端キャップ構造(m^7GpppN)は遺伝情報発現の複数のステップで重要なシグナルとし〓機能している。キャップ構造はRNA polymerase IIによる転写開始直後、mRNAキャッピング酵素(RNA5'-〓リホスファターゼ+mRNAグアニル酸転移酵素)、mRNAキャップメチルトランスフェラーゼ(mRNAグ〓ニン-7-メチル基転移酵素)の作用によりmRNA5'末端に形成される。これらの酵素の構造は、最近まで、我〓が初めてクローニングした出芽酵母のmRNAキャッピング酵素αサブユニット(mRNAグアニル酸転移酵素〓の他、数種類のウィルスで知られているにすぎなかった。本研究において、出芽酵母のmRNAキャッピング〓素βサブユニット(RNA5'-トリフォスファターゼ)、ヒトmRNAキャッピング酵素、ヒトmRNAキャップメ〓ルトランスフェラーゼの遺伝子クローニングを行い、それらの構造を明らかにした。出芽酵母のmRNAキャ〓ピング酵素βサブユニット遺伝子(CET1)は549アミノ酸をコードし、そのC末端領域にRNA5'-トリホスフ〓ターゼ活性領域、その上流にαサブユニットとの相互作用部位が存在した。ヒトmRNAキャッピング酵素〓は、C末端領域のみが異なる、それぞれ597,541アミノ酸をコードする2種類の遺伝子(hCAP1a,b)が存在し〓N末端にRNA5'-トリフォスファターゼ活性領域、C末端にmRNAグアニル酸転移酵素活性領域が同定された〓mRNAグアニル酸転移酵素活性領域はウイルス、酵母の同酵素間で高度に保存されていた。一方、ヒトRNA5〓トリフォスファターゼ領域にはプロテインチロシンフォスファターゼ(PTP)の活性中心と相同な領域が見〓されたがCet1との相同性は認められなかった。ヒトmRNAキャップメチルトランスフェラーゼには少なくと〓3種類の遺伝子(hCMT1a,b,c)があり、このうちhCMT1a,hCMT1bはC末端領域の一部異なる、それぞれ476,5〓アミノ酸をコードし、そのなかにウイルス、酵母の同酵素と高いホモロジーを持つ領域が同定された。現在〓れら酵素の活性ドメインや転写装置との相互作用について解析を進めている。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Shitoh,K.: "Pathogenesis of nonfamilial colorectal carcinomas with high microsatellite instability."Jounal of Clinical Pathology. (In press).
-
[Publications] Shitoh,K: "The frequent activation of the β-catenin-Tcf signaling pathway in nonfamilial colorectal carcinomas with microsatellite instability."Genes, Chromosomes & Cancer. 30. 32-37 (2001)
-
[Publications] Yokoska,J.: "Cloning and characterization of mRNA capping enzyme and mRNA (Guanine-7-)-methyltransferase cDNAs from xenopus laevis."Biochem Biophys Res Commun. 268. 617-624 (2000)