2000 Fiscal Year Annual Research Report
新規伝達物質スフィンゴシン1-リン酸の産生機構と受容体を介するシグナル伝達機構
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12680633
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
坂野 喜子 岐阜大学, 医学部, 助教授 (50116852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野澤 義則 (財)応用生化学研究所, 部長 (10021362)
中島 茂 岐阜大学, 医学部, 教授 (60188935)
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Keywords | 血小板 / スフィンゴシンキナーゼ / スフィンゴシン1-リン酸 / シグナル伝達機構 |
Research Abstract |
スフィンゴシン1-リン酸(S-1-P)は、細胞内外において作用し細胞内Ca^<2+>遊離作用を示すことや増殖、分化、アポトーシスの制御に重要な役割を果たすことが示唆されている。S-1-Pの産生酵素スフィンゴシンキナーゼ(SPHK)は性状が異なる2種類のSPHK1,2がクローニングされている。SPHKの活性調節機構を明らかにすることを目的としてマウスおよびヒトに対するSPHKの抗体を作製し、その局在およびアイソフォームの同定を行なった。活性の強いヒト血小板から本酵素を部分精製し、抗体を用いて同定したところ、2種類の他にも活性ピークが検出され、他のアイソフォームの存在が確認された。さらに、生理的意義を知るために、マウスSPHK1に対する抗体を用いてヒトの各組織での組織分布を検索した。血液細胞の中で巨核球や血小板が強く染色され、血小板がS-1-P産性に重要であることが確認された。また、脳全体や腎尿細管が強く染色されたが肝臓や肺では弱いことがわかった。 S-1-Pの受容体を介する細胞内シグナル伝達機構を明らかにすることを目的として、特異的受容体であるEDG3を過剰発現したCHO細胞を用いて、S-1-Pシグナリングを検討した。EDG3を介するS-1-P刺激では、各種情報伝達酵素が活性化されるが、ホスホリパーゼD(PLD),PI3-キナーゼ,Aktが活性化されることが新たに見いだされた。さらに、PLDの下流でPI3-キナーゼ・Aktが活性化されることを見いだした。これらのシグナリングがS1Pによる細胞死の抑制に関与していることを示唆した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Dojima,T. et al.: "Preferential down-regulation of phospholipase C-βin Ewing's sarcoma cells transfected with antisense EWS-Fli-1"British J.Cancer. 82. 16-19 (2000)
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[Publications] Sawada,M. et al.: "Ordering of ceramideformation, caspase activation, and Bax/Bcl-2 expression during etoposide-induced apoptosis in C6 glioma cells"Cell Death Differ. 7. 761-772 (2000)
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[Publications] Yamakawa,H. et al.: "Increased phospholipase D2 activity during hypoxia-induced death of PC12 cells : Its possible anti-apoptoticrole"NeroReport. 11. 3647-3650 (2000)
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[Publications] Zha,Y. et al.: "Increased activity and intranuclear expression of phospholipase D2 in human renal cancer"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 278. 140-143 (2000)
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[Publications] Sawada,M. et al.: "Influence of Bax or Bcl-2 overexpression on the ceramide-dependent apoptic pathway in glioma cells"Oncogene. 19. 3508-3520 (2000)
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[Publications] Czarny,M. et al.: "Phospholipase D2 : functional interaction with caveolin in low-density membrane microdomains"FEBS Lett.. 467. 326-332 (2000)