2001 Fiscal Year Annual Research Report
膜の流動性が膜貫通α-ヘリックス構造の膜中の挙動に与える効果
Project/Area Number |
12680665
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
李 相男 福岡大学, 理学部, 助手 (40248472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 昭二 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (70089936)
杉原 剛介 福岡大学, 理学部, 教授 (50090915)
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Keywords | 膜タンパク質 / エネルギー移動 / 膜貫通ペプチド / 膜の流動性 / ラフト / スフィンゴミエリン / コレステロール / 構造生物学 |
Research Abstract |
近年の膜脂質及び膜タンパク質の生体膜中でのダイナミックスの研究は、膜存在機能性複合タンパク質の相互作用とその機能発現メカニズムの解明の根拠をあたえつつある。又、膜の流動性と関連して、膜タンパク質とスフィンゴミエリン及びコレステロール(Ch)の複合体(クラスター)が、発生学、更には、神経疾患・癌の発生とその制御に関連しているため、注目されている。今研究は膜貫通タンパク質のモデル系としての1回膜貫通α-ヘリックスペプチドが、脂質の種類や組成などの変化による膜の流動性を変えることによっておこす相互作用の変化を基に、膜タンパク質の会合様式を評価することを目的として以下の研究を展開した。 膜中の会合挙動を一向膜貫通型のα-ヘリックスモデルペプチドAc-Lys2-Gly-Leu24-Lys2-Ala-NH2(P24)を基に、蛍光アミノ酸αPyrenylalanine(Pya)及びTrpを別々にホストペプチドに導入しその間のエネルギーの移動やエキシマーの形成をもとに調べた。膜表面の流動性を変えてのベプチドの相互作用変化の測定のために脂質としては、まず、PCをもとに、色々な濃度のChを含また系、その後、スフィンゴミエリンとコレステロールの複合体(クラスター)の組み合わせの系を用いた。実験の結果、スフィンゴミエリン及びコレステロール(Ch)の複合体(クラスター)が、膜の流動性の減少を引き起こすともに、明らかにエキシマーの上昇を引き起こした。このことは、モデルペプチドが、膜の流動性の変化とともに、脂質膜中で相分離される事を示し、詳細なる考察の結果、それはクラスター外に排除されることから起こることが示された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Lee, T.Furuya, T.Koyota, N.Takami, その他4名: "De novo designed peptide transforms Golgi-specific lipids into nanotubules resembling those of the Golgi apparatus"Journal of Biological Chemistry. 276・44. 41224-41228 (2001)
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[Publications] E.Matsumoto, T.Kiyota, S.Lee, G.Sugihara, その他5名: "Study on the packing geometry, stoichiometry and membrane-interaction of three analogs related to a pore-forming small globular protein(SGP)"Biopolymers. 56. 96-108 (2001)
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[Publications] K.Shindo, K.Shinozaki, K.Kami, K.Anzai, S.Lee, その他3名: "Solution Structure of Micelle-bound H5 Peptide(427-452) : A Pri-mary Structure Corresponding to the Pore-Forming Region of the Voltage Dependent Potassium Channel"Biochimica Biophysica Acta. 1545. 153-159 (2001)