2000 Fiscal Year Annual Research Report
線虫C.elegansのフコース転移酵素遺伝子の生化学的・遺伝学的解析
Project/Area Number |
12680679
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
近藤 和典 創価大学, 工学部, 講師 (10211913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成松 久 創価大学, 生命科学研究所, 教授 (40129581)
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Keywords | 糖転移酵素 / フコース転位酵素 / C.elegans / 線虫 / 分子生物学 / 分子遺伝学 |
Research Abstract |
我々は、糖鎖の機能を知る上において、まず糖転移酵素に着目してこれに的を絞り、線虫C.elegansの系により研究している。線虫のゲノム上にはα1,3フコース転移酵素遺伝子と考えられるものが5個存在し、これらのcDNAをRT-PCRによってクローニングした。これらがフコース糖転移酵素であることを確認し、さらに酵素間のの基質特異性の違い、発現組織・時期などを明かにするため、これらを発現させ活性を測定している。まず、pAMof2およびNamalva細胞の系では高い活性が得られなかったので、系統的に哺乳類よりも線虫により近いと考えられる昆虫の系に変えることにした。pBacPAK(Baculovirus)-Sf細胞(夜盗蛾)の系を用いて分泌発現させ、細胞抽出液の酵素活性を測定したが、現在までのところこれらも高い活性は見られない。線虫のフコース転移酵素の1つCEFT1は、哺乳類の酵素と比較してLeX合成活性は非常に低いので、天然の線虫のアクセプター基質、あるいはそれらと同じ構造を持つと推定される昆虫等のものも試みている。次に、それらの遺伝子の生物学的機能を推定する目的で、対応する遺伝子の突然変異体を分離するため、The C.elegans Gene Knockout Consortiumと共同で、欠失処理した線虫ライブラリーからこれら5個の遺伝子の欠失変異体をPCRで検出する方法を試みている。また、RNA interferenceは、double strand RNAを個体に導入することにより、遺伝子ノックアウトと同様の表現型が観察される現象で、この方法を用いるためのサブクローンを構築中である。
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