2000 Fiscal Year Annual Research Report
インテグリンファミリー特異的接着制御の分子的基盤の解析
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12680694
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木梨 達雄 京都大学, 医学研究科, 教授 (30202039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 明人 京都大学, 医学研究科, 助手 (50298882)
片桐 晃子 京都大学, 医学研究科, 講師 (00322157)
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Keywords | LFA-l / ICAM-l / Rap-1 / PMA / 細胞接着 / 細胞遊走 |
Research Abstract |
マウスプロB細胞株にヒトLFA-1(αLβ2)を再構築したBAF/hLFA-1は、活性化型Rap1またはPMA刺激で顕著にヒトICAM-1へ接着する。この系を用いてLFA-1の細胞内領域変異体を導入し、これらの刺激依存性の接着にあたえる影響を調べた。β2インテグリン細胞内領域はエンドサイトーシスモチーフとホモロジーがある部位が3ケ所ある。膜貫通領域側からY735を含むYXXφモチーフ,F754を含むNPXF、及びF770を含む同じNPXFモチーフがある。これらの部位をアラニンに置換した変異体を作成した。またこの2つのNPXFモチーフの間にあるTTTをAAAに置換した変異体、及びβ2細胞内領域を744アミノ酸まで含む欠失変異も検討した。αL鎖の細胞内領域は1107及び1096まで含む欠失変異を検討した。ICAM-1への接着はF754A,T758AAで優位に上昇し、PMAの刺激では野生型と同様さらに亢進した。しかしこれらの変異はRap1活性化型による接着亢進を示さなかった。Y735AはRap1活性化型やPMAに対する応答は野生型と同じであった。PMAに対する接着応答はαL1107では野生型と同じであるが、αL1096では接着応答は見られなかった(Rap1活性化型は現在検討中)。我々はさらにRap1活性化型はPMA刺激と異なり、ICAM-1上での細胞遊走を誘導することを見い出し、上記の変異体についてICAM-1での細胞遊走を検討中である。 Rap1によるLFA-1接着性上昇の機構を調べるため、ICAM-1-Fc chimeraを用いてリガンド結合能を調べたところRap1活性化型でリガンド結合能が上昇してた。Rap活性化型によるLFA-1のdifrusion/clusteringへの影響を調べるため、single particl tracking法も用いて検討している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Koji Suga: "CD98 induces LFA-l-mediated celladhesion in lymphoid cells via activation of Rap1"FEBS Letters. 489. 249-253 (2001)
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[Publications] Ko Ko Katagiri: "Rap1 is a potent activation signal for LFA-l distinct from protein kinase C and phoshatdul inositol-3-OH kinase"Molecular and Cellular Biology. 20. 1956-1969 (2000)
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[Publications] Tatsuo Kinashi: "Distinct Mechanisms of α_5β1 integin activation by Ha-Ras and R-Ras"Journal of Biological Chemistry. 275. 22590-22596 (2000)
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[Publications] 木梨達雄: "Anncial Review-免疫2000「インテグリンの接着性を制御する分子機構"中外医学社. 10 (2000)
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[Publications] 木梨達雄: "臨床免疫Vol34「インテグリンの接着性を制御する細胞内分子群」"科学評論社. 9 (2000)