2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680697
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
萬代 研二 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50322186)
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Keywords | 細胞間接着 / アドヘレンスジャンクション / アファディン / ネクチン / カドヘリン-カテニン / mLin-7 |
Research Abstract |
私共は、接着分子ネクチン、ネクチンをアクチン細胞骨格に連結させるF-アクチン結合蛋白質アファディンより構成される細胞間接着機構ネクチン-アファディン系を見いだし、アドヘレンスジャンクション(AJ)に局在することを明らかにしている。ネクチン-アファディン系はカドヘリン-カテニン系と協調してAJの形成を制御している。本研究ではネクチン-アファディン系について解析を行い、以下の成果を得た。 1.細胞間接着形成における機能と作用機構:ヒト印環細胞がん由来の浮遊系の細胞株であるHSC-39細胞を用いて、細胞間接着形成におけるネクチン-アファディン系の機能と作用機構を解析した。HSC-39細胞はカドヘリンを発現しているにもかかわらず、細胞間接着の形成はほとんど認められない。この細胞株にネクチンを強制発現させると、細胞間接着が形成され、そこにネクチンとともにカドヘリンが局在した。このネクチン依存性の細胞間接着の形成には、ネクチンがアファディンに結合することが必要であった。以上の結果より、ネクチン-アファディン系とカドヘリン-カテニン系が協調的に機能して細胞間接着が形成されることが示唆された。 2.細胞増殖のシグナル系との相互制御機構:ネクチン-アファディン系が線虫のLin-7の哺乳類ホモログであるmLin-7と連結し、mLin-7を細胞間接着にリクルートすることを明らかにした。哺乳類のmLin-7の機能は明らかになっていないが、線虫のLin-7はEGF受容体の局在を決定していることから、ネクチン-アファディン系がmLin-7を介して何らかの細胞増殖因子受容体の局在を決定している可能性が考えられた。 このように、私共は、本年度の研究予定をほぼ達成することができた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yokoyama, S.: "α-Catenin-independent recruitment of ZO-1 to nectin-based cell-cell adhesion sites through afadin"Mol. Biol. Cell. 12・6. 1595-1609 (2001)
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[Publications] Peng, Y.-F.: "Restoration of E-cadherin-based cell-cell adhesion by overexpression of nectin in HSC-39 cells, a human signet ring cell gastric cancer cell line"Oncogene. (In press). (2002)
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[Publications] Yamamoto, Y.: "Localization of mLin-7 at nectin-based cell-cell junctions"Oncogene. (In press). (2002)