2001 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞におけるCaチャンネルの調節機構に関する研究
Project/Area Number |
12680766
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
額田 敏秀 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 副参事研究員 (80189349)
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Keywords | N型Caチャンネル / G蛋白質αサブユニット / G蛋白質βγサブユニット / ECFP / EYFP / BHK細胞 / FRET / 共焦点レーザー顕微鏡 |
Research Abstract |
申請者のこれまでの研究から、電位依存性N型Ca^<2+>チャンネルは、1)チャンネルC末端とG蛋白質αサブユニット(Gα)との、2)チャンネルのリピートI-II間の細胞内ループとG蛋白質βγサブユニット(Gβγ)との、双方の直接的な相互作用により抑制を受けることが明らかとなった。この結果を踏まえて、N型チャンネル(α1B)側は、C末端とリピート1-II間の細胞内ループにGreen Fluorescent Protein(GFP)変異種のYFPを組み込んだYFP-N型チャンネルを作製した。一方、G蛋白質側は、GoαのN端(lipid修飾部位の後方)とGβ1のN端にGFP変異種のCFPを組み込んだCFP-G蛋白質を作製した。これらYFP-N型チャンネル、CFP-G蛋白質を、予め外来性のCa^<2+>チャンネルα2、β1サブユニットが安定に発現している動物培養細胞(BHK細胞)に単独で発現させ、共焦点レーザー顕微鏡でその細胞内局在を観察したところ、N型チャンネルは細胞膜や小胞体にパッチ状に発現し、G蛋白質は核を除く細胞膜、細胞質で均一な発現パターンを示した。さらに、両者を共発現させると、これら2つの発現パターンが重層する像が得られた。この細胞でCFP(donor)-YFP(acceptor)間のFluorescencce Resonance Energy Transfer(FRET)の観察を行ったところ、チャンネルC末端にYFPを組み込んだYFP-N型チャンネルとGoαにCFPを組み込んだCFP-Goαを共発現させた組み合わせで、CFPの蛍光強度に対するYFPの蛍光強度の比(YFP/CFPの比)が、受容体刺激により経時的に変化した。このことは、N型チャンネルとGαがチャンネルのC末端を介して、実際に生細胞の中で相互作用していることを示唆する。以上の内容の論文原稿を現在作成中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kinoshita, M., et al.: "Binding of Gα_0 N terminus is responsible for the voltage-resistant inhibition of α_<1A> (P/Q-type, Ca_v2.1) Ca^<2+> channels."J. Biol. Chem.. 276. 28731-28738 (2001)
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[Publications] Yamamoto, H., et al.: "Multiple pathways of σ1 receptor ligand uptakes into primary cultured neuronal cells."Eur. J. Pharmacol.. 425. 1-9 (2001)
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[Publications] Yoshii, M., et al.: "Neuronal Ca^<2+> channels and nicotinic ACh receptors as functional targets of the nootropic nefiracetam."Psychogeriatrics. 1. 39-49 (2001)
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[Publications] Nakanishi, N., et al.: "H_1-histamine receptor communicates to G_<14> with a relatively higher affinity than to G_<11>. In : Histamine Research in the New Millennium."Elsevier, Amsterdam. 167-171 (2001)