2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680783
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
榊原 学 東海大学, 開発工学部, 教授 (10135379)
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Keywords | in vitro条件付け / 細胞の形態変化 / 入力抵抗増大 / 持続的脱分極光応答 |
Research Abstract |
平成12年度の研究計画に従って以下の研究を行った。 ウミウシの摘出標本のB型視細胞へガラス微小電極を刺入し、入力抵抗と光応答を記録後、光刺激のみを5回与え、蛍光色素を細胞内へ注入し細胞の軸索末端部の立体像を取得した。このようにして得た電気生理的測定の2項目と細胞像を対照群のデータとした。ついで同様の手続きで2項目の生理応答を観察後、5回の光と振動の組刺激を与えることによりin vitro条件付けし、入力抵抗、光応答を記録して学習の獲得を確認した後に蛍光色素を注入し末端の立体像を取得した。対照、条件付け群、それぞれ7例を記録した。その結果、入力抵抗、持続的脱分極光応答の持続時間の変化は、それぞれ対照群で、55MΩ、12秒が74MΩ、14秒と有意差はなかったが、in vitro条件付け群では、104MΩ、11秒が191MΩ、53秒と有意に増大し、学習の獲得が電気生理学的に確認できた。また軸索末端部の形態は共焦点断層画像において、最大長が有意に短くなっており、これが末端部立体の体積減少をもたらすものと推定した。 軸索末端の断層像を取得する際、各断層切断面での像のコントラストが一様でないために背景と軸索の境界を客観的に区別することが難しかった。そのために、画像処理で使われる判別関数と投影法を組み合わせたアルゴリズムを新たに開発し、これを共焦点断層画像に適用することにより客観的に立体画像の取得が可能になった。
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