2001 Fiscal Year Annual Research Report
Tsc1ノックアウトマウスを用いたhamartinの機能解析
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12680819
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
小林 敏之 財団法人 癌研究会, 癌研究所・実験病理部, 研究員 (40260070)
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Keywords | Tsc1遺伝子 / ノックアウトマウス / 結節性硬化症 / 腎腫瘍 / Hamartin / 動物モデル |
Research Abstract |
昨年度本研究において、結節性硬化症原因遺伝子の一つであるTsc1遺伝子ホモログのノックアウトマウスを作製し、ヘテロ変異体において腎腫瘍や肝血管腫が発生すること、ホモ変異体は胎生致死であることを明らかにした。本年度は、Tsc1遺伝子産物(hamartin)の機能解析を行うためのin vitroの実験系として、Tsc1ノックアウトマウスの腎腫瘍より培養細胞株を樹立した。シスト状の腫瘍から樹立したいくつかのCACL1細胞株は上皮様の形態を示し、ZO-1抗体染色により細胞接着部位が一様に染色された。また、CACL1細胞株群においては近位尿細管のマーカーとして知られるaquaporin-1遺伝子の発現が検出されたが、集合管のマーカーであるaquaporin-2遺伝子の発現は検出されなかった。CACL1細胞株群はどれも野生型Tsc1アレルの欠失を示し、Tsc1遺伝子の2ヒットが生じていることが明らかとなった。さらに、マウスhamartinに対する抗体を作製し、ウェスタンブロットを行ったところ、確かにhamartinのバンドが検出されないことを確認した。これまでに作製されているEkerラット由来のTsc2欠損腎腫瘍細胞株においては、Erc/mesothelin遺伝子が高発現していることが知られているが、CACL1細胞群においてもErc/mesothelinの高発現が認められた。CACL1細胞群にはヌードマウスにおける造腫瘍能は認められなかった。現在、テトラサイクリン誘導性のhamartin発現CACL1細胞株の樹立を目指している。今後三本研究で樹立したTsc1ノックアウトマウスと腎腫瘍細胞株を用い、hamartinの機能を明らかにしていきたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kobayashi, T.et al.: "A germ-line Tsc1 mutation causes tumor development andembryonic lethality that are similar, but not identical to, those caused by Tsc2 mutation in mice."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 98(15). 8762-8767 (2001)
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[Publications] Hino, O.et al.: "Multistep renal carcinogenesis as gene expression disease In tumor suppressor TSC2 gene mutant model -genotype, phenotype and environment"Mutation Res.. 477. 155-164 (2001)
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[Publications] Hino, O., et al.: "Prevention of hereditary carcinogenesis"Proc.Jpn.Acad. 78,Ser.B(2). 30-32 (2002)