2001 Fiscal Year Annual Research Report
自己混合型半導体レーザスペックル血流計開発の基礎研究
Project/Area Number |
12680828
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Research Institution | SHIZUOKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
篠原 茂信 静岡大学, 工学部, 教授 (80022234)
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Keywords | 血流速計 / 非接触 / 自己混合 / 半導体レーザ / スペックル / 自己相関 / 相関時間 / 皮膚ファントム |
Research Abstract |
(1)自己相関関数法による血流測定: 自己混合型半導体レーザ(SM-LD)スペックル血流計の信号処理方法として、スペックル信号の自己相関関数から求めた相関時間の逆数を用いた「生体外の」血流測定を行った。相関時間の逆数は血流速度に対して直線的に変化したが、その勾配と縦軸切片はヘマトクリット値などのパラメータの値によって変化した。この結果は、平均周波数法による結果と同様であり、オフセット周波数が小さいので、自己相関関数法も有効である。 (2):SM-LDスペックル血流計と市販の血流計との比較 SM-LDスペックル血流計を用いて、人体上腕部の圧迫の度合いを加圧包帯で調節して、10秒間の圧迫時と解放後29秒間で測定した指球部の平均周波数(平均時間2秒)の時間変化は、購入した市販の非接触血流計で同時に測定した血流速の時間変化と傾向が良く一致した。一方、SM-LDスペックル血流計の平均時間を0.02秒に設定して測定した、指球部に対するスペックル周波数の時間変化は、市販の超音波ドップラー血流計で測定した血流速の時間変化と傾向がかなり良く一致した。特に、心拍によるピークの数はかなり良く合った。 (3):SM-LDスペックル血流計の目盛り付け 超音波ドップラー血流計とSM-LD血流計で5秒間計測した血流速波形のピーク値を平均して、比較することにより、血流速40mm/s-130mm/sの範囲で、13Hz/mm/sの感度を得た。この値は、回転ターンテーブルの溝に入れた血流についての感度22Hz/mm/sに比べてかなり小さく、内径1mm、外径2mmのシリコンチューブに羊全血を流したときの感度15Hz/mm/sと同程度であった。 (4):皮膚ファントムとチューブを用いたシミュレーション実験 羊全血とイントラリピドを寒天に分散固定した皮膚ファントム板と静脈模擬チューブを用いた血流測定のシミュレーション実験では、血流測定可能深さは1mm以下であることを確認し、毛細血管内の血流を測定していると推定できた。同上の皮膚ファントム板に速度を持たせた実験では、血液濃度による速度対周波数直線の変化は僅かであり、ファントムが動いている状態では、血液からの情報が殆ど得られないことが分かった。 このように、SM-LDスペックル血流計を用いて、非接触で、人体表在付近の毛細血管の血流速の相対値の時間変化をかなり良く測定できる見通しを得た。アーチファクトの影響を軽減することが今後の課題である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.K.OZDEMIR, S.SHINOHARA, S.TAKAMIYA, H.YOSHIDA: "NON-INVASIVE BLOOD FLOW MEASUREMENT USING SPECKLE SIGNALS FROM A SELF-MIXING LASER DIODE : IN-VITRO AND IN-VIVO EXPERIMENTS'"OPTICAL ENGINEERING. 39, 9. 2574-2580 (2000)
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[Publications] S.K.OZDEMIR, S.TAKAMIYA, S.SHINOHARA, H.YOSHIDA: "SELF-MIXING LASER SPECKLE VELOCIMETER FOR BLOOD FLOW MEASUREMENT"IEEE TRANSACTIONS ON INSTRUMENTATION AND MEASUREMENT. 49, 5. 1029-1035 (2000)
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[Publications] S.SHINOHARA, I.OHNO, S.K.OZDEMIR, H.YOSHIDA: "NON-CONTACT IN-VIVO MEASUREMENT OF TIME VARYING SKIN BLOOD FLOW USING SEMICONDUCTOR LASER SPECKLE VELOCI-METER"PROC. OF INTERMAC 2001 JOINT TECHNICAL CONFERENCE. SA1-6. (2001)
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[Publications] 大野功, 庭山雅嗣, 生熊紀昭, 吉田博文, 篠原茂信: "自己混合半導体レーザスペックルによる血流速度計測の特性解析-皮膚組織ファントム実験による検討-"2002年エム・イー学会講演論文集. (5月10日発表予定). (2002)