2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680847
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
内山 明彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50063615)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 恵一 東亜大学, 経営学部, 助教授 (90277799)
庄子 習一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00171017)
|
Keywords | バイオテレメトリ / 生体情報モニタ / 体内植込機器 / 無電池方式 / 超音波 |
Research Abstract |
本研究は今後必用性が増すと予想されている超小型の体内植込み式生体信号モニタ・システムの基本技術を開発することを目的としている。 本年度はこれまでの実績をもとに、主として生体を伝送路として高周波(50-70KHz)信号をのせて信号を送る方式とその回路の開発、およびモニタ回路を小型化するための有力な手法として、計測時に体外からエネルギ(ここでは従来には無い超音波による方式)を開発した。すなわち、100KHzの超音波を利用して体内へエネルギを送る方式を開発し、実用化の可能性を確認した。直径10mmの小型円柱型圧電素子を送信と受信側に使用した。厚さ10mmの寒天または豚肉を人体組織としてみなして用いた結果、約14%のエネルギ伝送を実現した。さらに、超音波受信素子の起電力を直流電圧に変換して2倍圧し、モニタ回路の電源(3V)とした。先ずモニタに温度センサを接続して温度のモニタを行いその動作を確認した。このモニタの消費電力は0.19mWであり、総合伝送効率は1.3%であった。 電力の伝送方式には電磁波によるものが一般的であるが、超音波方式によるとモニタの位置情報も同時に得ることが可能である。また、より大きな電力を得たい場合には複数個所から超音波を送信することによって増加出来る。今後は変換素子の材料を検討し効率の向上を計る予定である。本年度の結果は5月に開催される日本エム・イー学会において発表するが、次年度には、マイクロ・センサを適用したものを開発する。次に、多チャンネル化による相互干渉に対しては信号に識別符合を含ませることにより、この問題を解決し得る。また、関連ソフトウエアの開発も開始したが、ハードウエアの全体像が固まる次年度にまとめることとなった。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] 横山,京相,武田,内山: "超音波による生体内テレメータへのエネルギ伝送システムの開発"医用電子と生体工学(第40回日本ME学会大会). 第40巻・特別号(印刷中). (2001)