2001 Fiscal Year Annual Research Report
超音波造影剤用マイクロバブルの挙動解析と最適超音波造影診断システムの研究
Project/Area Number |
12680849
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
竹内 真一 桐蔭横浜大学, 工学部, 専任講師 (50267647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 敏夫 桐蔭横浜大学, 工学部, 専任講師 (90308552)
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Keywords | シェル弾性パラメータ / シェル摩擦パラメータ / コティング膜 / 圧縮性 / 非線形微分方程式 / ランジュバン振動子 / ハーモニックイメージング / ダブルピーク型超音波トランスデューサ |
Research Abstract |
ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、サポニンの混合水溶液中でバブリングし塩化カルシウムを添加することで作製した当研究室製のマイクロバブルのシェル弾性パラメータが0.3N/m、シェル摩擦パラメータが0.07mmNs/mであることを実験と理論計算のカーブフィッティングにより明らかにした。また、我々の提案したバブルコーティング膜の影響と周囲液体の圧縮性の影響を同時に考慮する非線形微分方程式を用いて、ハーモニックイメージングに適するバブルの条件として、シェル弾性パラメータが小さくシェル摩擦パラメータの大きな膜でコーティングしたマイクロバブルが適していることも明らかにできた。さらに、ランジュバン振動子を装着した円盤状のステンレス製振動板で底部から水槽中に定在波音場を形成することによって、水中の定在波音場の腹の位置にバブルを停留させて、その挙動を観測するシステムを作製した。これらの成果から、当研究室製の界面活性剤コーティングしたマイクロバブルは現在市販されている超音波造影剤と比較してもハーモニックイメージングに適するバブルであると言うことができる。このマイクロバブルの寿命についても、Bモード画像の輝度変化を中心に評価した。さらに、このバブルを用いてハーモニックイメージングを行うために適する超音波照射条件としては、(1)超音波照射周波数をバブルの共振周波数に一致させるか、(2)照射周波数をバブルの共振周波数の半分にすることが望ましいことも明らかにした。 これらの結果を踏まえて、バブルの非線形特性を利用した最適な超音波診断システムを構築するために、ハーモニックイメージング用ダブルピーク型超音波トランスデューサとサプハーモニックイメージング用ダブルピーク型超音波トランスデューサを提案、開発し、試作トランスデューサの特性評価により有効性を確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shinichi Takeuchi: "Optimum ultrasound exposure condition for excitation of nonlinear behavior of microbubbles coated with surfactant"Acoustical Science and Technology(日本音響学会英文誌). vol.22, no.5. 364-366 (2001)
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[Publications] Shinichi Takeuchi: "Nonlinear response of microbubbles coated with surfactant membrane developed as ultrasound contrast agent -Experimantal study and numerical calculations-"Colloids and Surfaces B : Biointerfaces. (2002)
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[Publications] Shinichi Takeuchi: "Detection of harmonic ultrasound scattered from microbubbles with ultrasound transducer for harmonic imaging having double peak type frequency characteristics"Colloids and Surfaces B : Biointerfaces. (2002)
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[Publications] Shinichi Takeuchi: "Development of ultrasound transducer with double peak type frequency characteristics for harmonic imaging and subharmonic imaging"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.41,Part I, No.5B. (2002)
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[Publications] Shinichi Takeuchi: "Development of ultrasound transducer with double peak type frequency characteristics for harmonic imaging ultrasound diagnostic equipment"Proceedings of IEEE Ultrasonic Symposium in Atlanta. 1151-1155 (2002)
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[Publications] 竹内真一: "サブハーモニックイメージング用ダブルピーク型超音波トランスデューサの設計"超音波テクノ(日本工業出版). Vol.14 No.6. (2002)