2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680850
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
佐藤 敏夫 桐蔭横浜大学, 工学部, 助手 (90308552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 真一 桐蔭横浜大学, 工学部, 講師 (50267647)
カワン スタント 桐蔭横浜大学, 工学部, 教授 (40260997)
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Keywords | 超音波造影剤 / DDS / ターゲティング / ビオチン化 / 静電結合 / 磁性体 |
Research Abstract |
微小気泡造影剤にターゲティング機能を持たせる方法として、(a)微小気泡造影剤の表面をビオチン化することで,生体内のアビジン化した標的に造影剤を結合させる方法と、(b)微小気泡造影剤の表面に磁性体を吸着させ、生体外部から印加した磁場により生体内の標的に誘導する方法の2種類の方法を検討した。 (a)の方法として、我々が研究している界面活性剤を主材料として微小気泡造影剤は、静電気的には負に帯電しているので、正に帯電しているビオチン化試薬を使い、静電気的結合によってビオチン化試薬を微小気泡の表面に結合させた。次に、このビオチン化微小気泡のターゲティング機能を評価するために、アビジン化された標的をビオチン化した微小気泡と混合したところ、アビジン化標的に選択的にビオチン化微小気泡が結合することが確認できた。 (b)の方法として、磁性体を陰イオン界面活性剤でコーティングすることで負に帯電させる、それを同様に負に帯電している微小気泡との間で、2価の陽イオンであるカルシウムイオンを仲介にして、静電気的に結合させた。表面に磁性体を吸着させた微小気泡のターゲティング機能を評価するために、外部から磁場を印加した誘導を試みたところ、微小気泡が印加した磁場の方向に向かって誘導される様子が確認された。 次に、ビオチン化微小気泡が流れの中でアビジン化標的に選択的に結合することができるかの検討を行ったが、末梢血管内の血流に相当する低流量においても、アビジン化標的に対するターゲティング能力を確認する事ができなかった。同様に、表面に磁性体を吸着させた微小気泡についても外部磁場による標的への誘導が確認できなかった。この原因としては、静電気的結合によるビオチン化試薬や磁性体の微小気泡表面への結合が弱いために、流れの中でそれが引き離されてしまったためと考えられる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Kawan Soetanto and Hiroshi Watarai: "Development of Magnetic Microbubbles for Drug Delivery system"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.39 Part1,No.5B. 3230-3232 (2000)
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[Publications] 阿部貴幸,佐藤敏夫 他: "超音波キャビテーションによる活性酸素の生成"2000年度材料技術研究協会討論会講演要旨集. 85-86 (2000)
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[Publications] 内田武吉,佐藤敏夫 他: "音響化学作用を用いたダイヤモンド粉末の表面改質"2000年度材料技術研究協会討論会講演要旨集. 97-98 (2000)
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[Publications] 小島亮介,佐藤敏夫 他: "超音波照射条件がソノルミネッセンスの発光強度に及ぼす影響"日本音響学会2001年春季研究発表会講演論文集. 1035-1036 (2001)
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[Publications] 渡辺武志,佐藤敏夫 他: "超音波照射による癌細胞の増殖抑制に関する基礎検討"日本音響学会2001年春季研究発表会講演論文集. 1049-1050 (2001)
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[Publications] 竹内真一,佐藤敏夫: "ハーモニック・イメージング用ダブルピーク型超音波トランスデューサの動作メカニズム"日本音響学会2001年春季研究発表会講演論文集. 893-894 (2001)
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[Publications] 竹内真一,佐藤敏夫 他: "超音波照射が癌細胞の増殖曲線に及ぼす影響の検討"第74回日本超音波医学会(2001年5月). (発表予定).
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[Publications] 竹内真一,佐藤敏夫: "ハーモニック・イメージング用ダブルピーク型超音波トランスデューサ-圧電振動子、副振動板の厚さと周波数、送受波感度の関係-"第74回日本超音波医学会(2001年5月). (発表予定).