2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12710117
|
Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
浦野 崇央 摂南大学, 国際言語文化学部, 講師 (50288966)
|
Keywords | インドネシア / インドネシア人 / 社会学 / 滞在記 / 紀行文 / 文学作品 / 認識 / 日系企業 |
Research Abstract |
本研究は、日本人によるインドネシア認識およびインドネシア人による日本認識、それぞれの認識空間がいかなる構造となっているのかを考察することを通じて、インドネシアと日本との認識ギャップを導き出し、双方交流の可能性を探るものである。 本年度においては、基本的資料の収集および整理作業、さらにはインドネシアにおいての予備的調査を行なった。すなわち、各種人名録や企業ダイレクトリーといった基本データ集および滞在記・紀行文・文学作品といった「認識記録」ないしは書誌資料の収集を行ない、基本的データの整理を行なった。また、インドネシアにおいて、デンパサール、ジャカルタ、スラバヤ、ジョクジャカルタ、ソロの各都市を訪れ、長期滞在の日本人や日系企業関係者と直接面会し、インドネシア認識にかかわる情報を収集し、帰国後にそのデータの整理を行なった。 これら収集・整理した資料の分析は来年度の課題となるが、主に以下の点に着目しつつ研究を進めて行きたいと考えている。 (1)平成13年初めにはインドネシアにおいて「味の素」をめぐる問題が浮上し、現在、資料・情報収集を行なっている。認識のギャップという観点から本問題は、たいへん重要なトピックであると考えている。そこで、今後も資料収集を続けていくこととしたい。 (2)現在収集中の資料は、主に現代における認識空間を明らかとすることを目的としたものであるが、歴史的観点をも踏まえた上で、幅広く資料収集を継続させていくことが重要であると思われる。 (3)インドネシア認識および日本認識についての考察にあたっては、これまで蓄積されてきた内外の「日本研究」の成果を活かしていかねばならない。そこで、それらの先行研究の収集作業も並行して行なっていきたい。
|