2000 Fiscal Year Annual Research Report
保育士の職務分析-保育士職務の量的・質的側面へのアプローチ-
Project/Area Number |
12710126
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Research Institution | Seiwa Junior College |
Principal Investigator |
土田 美世子 聖和大学短期大学部, 保育科, 講師 (90310755)
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Keywords | 保育士 / 職務分析 / 保育所 |
Research Abstract |
本課題の平成12年度の研究実績は以下のとおりである。 (1)保育士職務項目の作成:労働科学研究所(1976-1992)による保育所保母の職務調査結果、筆者らの質問紙による児童福祉施設に勤務する保育士の職務調査、保育所でのプレ調査等をもとに、調査用の職務項目を作成した。作成の際には、看護婦の職務分析も先行研究として参考にした。 (2)保育所保育士の職務調査:(1)で作成した職務項目を用いて、西宮市、及び京都市内の保育所で、タイムスタディによる職務調査を行った。保育士の職務は、対象児の発達段階・職務時間帯により異なることが予測されたため、受け持ちクラスの乳幼児の年齢・保育士の勤務体制(早番・遅番・中番、等)ごとに、調査対象の保育士の勤務開始から終了までの1日の職務についてその項目を調査した。調査は、可能な場合は保育士の1日の勤務をVTRに録画し、行動のまとまりごとにその職務の遂行時間をストップウォッチで計測した。録画が不可の場合は、調査者が保育士の1日の行動を記録した。データーは時系列に従ってパソコンに打ち込み、職務項目ごとの時間を計測した。その結果、a)保育士の職務はかかわる乳幼児の発達段階により、職務項目の量的側面が大きく異なる b)職務項目の数自体は各年齢でそれほど差がない c)保育所保育士は勤務体制により柔軟にクラスを受け持っており、一人の保育士が乳児〜就学前の全ての発達段階に対応できることが求められる、等の点が確認できた。 (3)幼稚園教諭の職務調査:西宮市内私立幼稚園教諭の1日の職務を、(2)と同様の方法でタイムスタディにより調査した。保育士の職務との比較については検討中である。
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