2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12710260
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
家人 葉子 神戸市外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20264830)
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Keywords | 歴史言語学 / 言語情報処理 / 写本 / 統語論 / 中英語 |
Research Abstract |
現代英語に比べて量の面でやや見劣りのした歴史的コーパスの構築が近年盛んになり、歴史言語学の研究方法の1つとしてコーパス言語学が確立しつつある。このような状況を踏まえた上で、本研究では歴史的コーパスを中心に、必要に応じて現代英語のコーパスを利用した。具体的には、歴史的コーパスの代表であるHelsinki Corpusや、The Bible in English on CD-ROM、OED on CD-ROMなどのように市販されているものを使用したほか、インターネット上に公開されているものも適宜ダウンロードし、場合によっては加工して言語分析に利用した。また比較のために、現代英語のFreiburg Lob Corpus,Freiburg Brown Corpusを扱った。課題名に示す通り、おもな研究領域は英語の統語面での発達であり、特に中英語後期に特徴的な多重否定の衰退、それと同時進行的に発達するany,everなどのいわゆる非断定形の歴史的発達を調査することができた。古英語、中英語で頻繁に起こるとされる多重否定の衰退はこれまで明らかにされていた以上に早く、しかも方言的には北部での衰退が早い。一方any,everなどの非断定形については、テキストごとに偏りが見られ、方言的にはむしろ中東部やロンドンでの発達が早いことが明らかになった。両者は一般に連動する現象であると考えられているが、方言的な分布を見る限りでは、北部での多重否定の衰退がそのままany,everの発達につながっていると結論づけるわけにもいかないようである。そのメカニズムを明らかにするには、さらなる研究が必要であると思われる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 家人葉子(単著): "「A Study Weekend on Anglo-Saxon Manuscripts」"MES Japan News. 32. 20-21 (2000)
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[Publications] 家人葉子(単著): "「The Third Workshop in Computationally-Intensive Methods in Quantitative Linguistics」"英語コーパス研究. 8. 119-122 (2001)
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[Publications] 齊藤俊雄 他 編(共著): "English Corpus Linguistics in Japan"Rodopi(印刷中). (2001)