2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740017
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
斉藤 義久 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20294522)
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Keywords | トロイダル代数 / ソリトン方程式 |
Research Abstract |
当初の研究計画ではトロイダル代数の対称性をもつ広田型双線形微分方程式の具体形を決定するために、方程式に含まれる(トロイダル代数から決まる)構造定数を決定する予定であった。A型の場合には比較的容易で完全な解答が得られた。しかし最も興味のあるE型の場合には具体的計算が予想以上に難しく完全に遂行するには至らなかった。 そこでトロイダル代数の構造を別の視点から調べるために、ある種の自己同型がなす群を考え、その構造を完全に決定した。その結果、この群のなかに自然にモヂュラー群が含まれることがわかった。このことはトロイダル代数の構造を考える上で非常に重要であると考えている。 本年度の研究成果に関してはまだ論文の形にはしていないが、研究集会で口頭発表を行った。 1.Kac-Wakimoto理論のtoroidal Lie algebraへの拡張 研究集会「離散可積分系の研究の進展-超離散化・量子化-」、 京都大学数理解析研究所 2000年8月 2.Double loop algebraの表現論とその応用 研究集会「組合せ論的表現論をめぐる話題」、京都大学数理解析研究所 2000年10月 3.On Elliptic Lie algebras 研究集会「Quantum Integrable Models」、京都大学基礎物理学研究所 2001年3月 トロイダル自己同型群代数の対称性をもつ広田型双線形微分方程式およびその具体形に関しては1.ある種の自己同型がなす群の構造決定に関しては3.で発表を行った。
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