2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740070
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
徳重 典英 琉球大学, 教育学部, 助教授 (00217481)
|
Keywords | 交差族 / 極値集合論 / intersecting family / Brace-Daykin |
Research Abstract |
重みつきr重1交差族の最大サイズ問題に関しては、Frankl氏との共同研究により完全に解決した。証明には組合せ的構成と、確率論的評価の両方を用いた。結果は論文にまとめ、現在投稿中である。 重みつき3重2交差族の最大サイズ問題に関しては、重みωが0.5<ω<0.501の範囲にあるときにも、我々の予想どおり対応する集合族の重みつきサイズはω^2以下となることを証明した。証明には制限つきrandom walkに関する多くの場合わけと確率評価が必要となり、ワークステーション(Standard System 801S)による数値計算が有効であった。結果については、現在投稿準備中である。 上記のテーマについては国内出張を2回行ない、Frankl氏と手法の改善、証明の確認の作業等をおこなった。また、来年度に向けての取り組みとして、3重2交差的k集合族の最大サイズ、および3重2交差的Sperner族の最大ザイズの評価に関しての研究を開始した。 さらに、イギリスへ出張して、University College Londonの組合せ論セミナーで上記の結果に関して講演し、Barany教授、Larman教授らと結果の検討も行なった。 また、今年度の研究をもとに新たに生まれた問題として、非自明な(即ち固定点を持たない)重みつきr重1交差族の最大サイズを評価するという問題がある。重みがない場合についてはBrace-Daykinの定理により解決しているが、重みつきの場合は直ちにBrace-Daykinが拡張できるわけではないことがわかった。例えば5重1交差族では、Brace-Daykin型よりもよい構成を見つけることに成功した。しかし、多重度が十分に大きければやはりBrace-Daykin型の構成が最良であるように思われる。その証明のためには、集合族に対応する特性根の数値的な評価が重要であり、現在、ワークステーション(Standard System 801S)を用いて実験中である。
|
Research Products
(1 results)