2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740109
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
増田 俊彦 高知大学, 理学部, 助手 (60314978)
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Keywords | 部分因子環 / 自己同型 / 群作用 |
Research Abstract |
本年度は作用素環論での部分因子環理論における自己同型や群作用の研究を行った。 離散群が部分因子環に漸近内部的に作用している時にコホモロジー論的な不変量を定義し,部分因子環に平坦性に関する障害が存在しない時にはこの不変量が従順性の仮定の下で完全不変量になる事はすでに私によって示されている。 部分因子環に平坦性に関する障害が存在する時には分類は極めて難しく,未だに完全な分類はえられていない。しかし作用の不変量がある良い条件を満たす時には作用の構成及び,分類が可能である事を示した。この結果は河東による整数群の作用の分類の拡張になっている,典型的な例はジョーンズによって構成された主グラフがA_<4n-1>である部分因子環上の群作用であり,私の上述した結果によってかなりの群作用の分類が出来た事になる。 またIII部分因子環における強自由な自己同型の研究を行った。III_λ型部分因子環(0≠λ)に関しては幸崎により強自由でない自己同型はいつでも強外部的でない自己同型とモジュラー自己同型の合成で害ける事が示されていたが,私はλ=0の場合を研究した。その結果上のモジュラー自己同型を泉によって導入されたモジュラー準同型に置きかえると類似の結果が成り立つ事を示した。また部分因子環が特別な性質を持つと現れるモジュラー準同型は拡張モジュラー自己同型になる事も示した,一方でモジュラー準同型が本当に出てくる例も構成した。
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Research Products
(1 results)