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2000 Fiscal Year Annual Research Report

多層膜冷中性子干渉計の改良と基礎物理への応用

Research Project

Project/Area Number 12740149
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

舟橋 春彦  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00283581)

Keywords冷中性子 / 中性子干渉計 / 多層膜 / エタロン
Research Abstract

中性子干渉実験は基礎物理学の研究に有力な手法である。中性子波動関数に及ぼす核力・重力・磁気相互作用の影響や幾何学的効果を検出することが出来る。微小相互作用の検出に必要な干渉計の長波長化と大型化は申請者の多層膜冷中性子干渉計の実証によって果たされたが、現在までの冷中性子干渉計は分割された2経路が空間的に分離しておらず応用において制限があった。本研究では冷中性子干渉計の2経路の空間的間隔の拡大を図るために、今年度は次の2つの研究を行なった。
ひとつは中性子スピン干渉計の基本的性質を調べたものである。スピン干渉計は偏極中性子を用いた干渉計で、スピンスプリッタと呼ぶ構造の多層膜によって経路を分離するものである。スピンスプリッタの反射率・偏極率の詳しく測定し、それらが干渉縞のバックグラウンドの大きさに関与していることを明らかにした。スピン干渉法を用いることは経路間隔の拡大にとって不可欠であり今後の開発に重要な情報を得た。
もひとつはエアスペースエタロンを用いて、スペース長20ミクロンのスピン干渉計を製作し、コントラスト3.5%の干渉を確認したものである。これは、4枚の全く独立な基板上の多層膜によって構成された干渉計の初めての成功例であり、更に経路間隔が大きく実用性の高い干渉計の開発の実証性を示す重要な結果である。
今年度は、スペース長の大きなエタロンを用いて経路間隔の拡大が可能なことを明らかにすることが出来た。次年度は、エタロン相互のアラインメントの高精度化、コントラストの定量的な理解、多層膜の性能向上等をすすめ応用を図ることが重要ある。

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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