2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740227
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
樋口 雅彦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10292202)
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Keywords | 電子相関 / バンド計算 / 電子液体 / 線形化APW法 / 対相関関数 / 有効ポテンシャル / 相対論 |
Research Abstract |
密度汎関数理論においてコーン・シャム(KS)軌道にあらわに依存した交換・相関エネルギー汎関数を用いる方法はOptimized Effective Potential(OEP)法と呼ばれ、局所密度近似(LDA)を実質的に超える方法として有望である。昨年度は、このOEP法における相関エネルギー汎関数の新しい表式を提案し、その中に含まれる有効ポテンシャルの数値計算を実行した。本年度は、昨年度までに完成をしたこの新しい表式を実際に適用すべく、2つの試みを行った。 1.実際にバンド計算を実行するためには、交換・相関エネルギー汎関数から交換・相関ポテンシャルを導出しなければならない。交換、相関エネルギーともにKS軌道であらわに書かれており、そこから局所的な交換・相関ポテンシャルを導くことは、交換・相関ポテンシャルを含んだ積分方程式を解く問題に帰着される。この積分方程式にはKS軌道およびスペクトルによって構成されるグリーン関数を含んでいるために、KS方程式と連立して解かなければならない。KS方程式を効率良く解く方法は様々ある。原子番号の大きな元素を含む物質へも適用できるように、相対論的線形化APW(RLAPW)法を採用した。RLAPW法の基底関数を用いて、積分方程式を定式化した。電子間相互作用の効果を表す相互作用係数なる量を定義し、それらを数値計算することによって積分方程式を解く新しい方法を提案した。しかしながら、この積分方程式の表式は非常に複雑であるため、数値計算に多大な労力が必要である。 2.相関エネルギー汎関数に含まれる有効ポテンシャルから、結合定数積分を施した対相関関数を計算できる。従来、この対相関関数は精度良く得られておらず、それを利用をしたバンド計算法(非局所密度計算法、例えばaverage-density approximation(ADA)法、weighted-density approximation(WDA)法)の精度にも影響していた。今回得られた高精度の結合定数積分を施した対相関関数を用いた、非局所密度計算法の提案を行った。現在この方法を、電子相関を考える上での最も基本的な系である水素分子に適用している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Masahiko Higuchi et.al.: "Density fuctional theory with the orbital-dependent exchange and correlation enelgy function"J.Korean phys.soc. 38. 599-601 (2001)
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[Publications] Masahiko Higuchi et.al.: "Scheme for land-structure calcalations using an orbital-dependent correlation energy functional"Phys.Rev.B. 64. 233108 (2001)
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[Publications] Masahiko Higuchi et.al.: "Band theory for strongly-correlated electron system : an orbital-dependent exchange and correlation energy fuuctional"Physica B. (2002)
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[Publications] Masahiko Higuchi et.al.: "Magnetic and Fermi surface properties of UFeG_<a5>"J.Phys.soc.Jpn. 70. 2982-2988 (2001)
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[Publications] Masahiko Higuchi et.al.: "Quasi-two dimensional Fermi surfaces inrare earth and Uranium compounds, UX_2, UTI_<n5> and UTG_<a5>"Acta Phys.Pol.B. 32. 3273-3289 (2001)