2000 Fiscal Year Annual Research Report
植物液胞におけるタンパク質分解の解析オートファジーアッセイ系の開発
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12740447
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
野田 健司 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (00290908)
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Keywords | 液胞 / タンパク質分解 / オートファジー |
Research Abstract |
植物液胞における蛋白質分解は、植物生存戦略において重要であるとの認識は古くから存在するが、しかしその詳細な現象や分子機構の記載は、殆どされていない。本研究は、植物液胞における分子機構及びその生理学適役割を明らかにすることを目的としている。その研究アプローチとして、酵母における知見の応用を基本としている。つまり酵母の液胞分解の分子機構を明らかにし、類似の機構が植物に存在するとの前提にたっている。酵母オートファジー関連タンパク質の解析から、新規のユビキチン様反応系によるタンパク質脂質化、ホスファチヂルイノシトール3リン酸のオートファジーへの関与等を本研究期間に明らかにした。一方、酵母オートファジー遺伝子のホモログをシロイヌナズナからクローニングし、遺伝子破壊株をタグラインライブラリーからスクリーニングしてきた。その結果、酵母Apg9のホモログの遺伝子破壊シロイヌナズナの単離に成功した。現在、その表現型を探索中である。現在までに、その植物体は窒素源や炭素源の飢餓条件下に、その生存率を大幅に下げることを見いだしてきている。これらのことは、オートファジーは飢餓条件下の栄養供給を担うのかもしれないという可能性を示唆している。また、外来性のタンパク質をシロイヌナズナ葉緑体、色素体に導入し、オートファジーによる液胞への輸送の結果による活性化を起こす系を構築中である。これらの、包括的な研究により、植物液胞の分解の役割の解明を目指している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kirisako,T.,Ichimura,Y.,Okada,H.,Kabeya,Y.,Mizushima,N.,Yoshimori,T.,Ohsumi,M.,Noda,T.OhsumiY: "Reversible modification regulares the memrane-binding state of Apg8/Aut7 essential for autophagy and the cytoplasm to vacuole targeting pathway"J.Cell Biol. 151. 263-276 (2000)
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[Publications] Ichimura,Y.,Kirisako,T.,Takao,T.,Satomi,Y.,Shimonishi,Y.,Ishihara,N.,Mizushima,N.,Tanida,I.,Kominami,E.,Ohsumi,M.,Noda,T.Ohsumi,Y: "A ubiquitin-like system mediates protein lipidation"Nature. 408. 488-492 (2000)
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[Publications] Kihara,A.,Noda,T.,Ishihara,N.and Ohsumi,Y.: "Two distinct Vps34 Ptdlns 3-kinase Complexes functionin autophagy and CPY sorting in Saccharomyces cevisiae"J.Cell Biol. 152. 519-530 (2001)
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[Publications] Noda T,Ohsumi Y,Klionsky DJ: "The yeast vacuole, a paradigm for plant biologist?"Annual Plant Review. 5. 1-19 (2000)