2001 Fiscal Year Annual Research Report
超極薄シリコン基板上窒化ガリウムのヘテロエピタキシー
Project/Area Number |
12750015
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 博康 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 助手 (20303696)
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Keywords | Si基板 / 有機金属気相成長(MOCVD) / GaN / AlGaN / GaN中間層 / 応力 / 反り / クラック / 発光ダイオード(LED) |
Research Abstract |
応力低減を目的としたSi基板の極薄化が困難であったため、中間層のAl組成の検討により応力低減を試みた。 基板として抵抗率0.02Ωcmの2インチSi(111)を用いた。結晶成長は有機金属気相成長(MOCVD)装置により行った。1100℃でAlN(120nm)、1080℃でAlGaNを成長し中間層とした。中間層の検討としては、AlGaNの膜厚を固定(380μm)しAlモル分率を0.1〜0.3まで変化させる実験を行った。中間層には高濃度Siドーピング(10^<19>〜10^<20>cm^<-3>)を行った。最後に1080℃でGaN(200nm,Si濃度:〜10^<18>cm^<-3>)を成長した。エピ層に応力が発生すると、この応力を緩和させるように基板には反り(エピ面を上として凹)が生ずる。この反りを数値化するため、エピ基板の上面から半導体レーザーを用いた距離計により、中心部及び周辺部の距離差を測定した。 結晶成長した試料については、AlGaNのAlNモル分率を0.1から0.53と大きくなるに従い、GaN(0004)面のX線ロッキングカーブ半値幅は1660arcsecから1770arcsecと広くなった。しかしながら、エピ基板の中心部及び周辺部の距離差は、AlNモル分率0.1のとき56.2μmであったものがAlNモル分率0.53では39.0μmとなり、AlNモル分率の増加と共に減少し、さらにクラックも減少することがわかった。これは、AlNモル分率の増加に伴いAlGaN層のモザイシティが大きくなり、応力が生じにくくなったもの推測している。AlNモル分率をさらに細かく調整することにより、エピ基板の中心部及び周辺部の距離差が7.0μmまで低減した。 このような応力低減手法を用いて、GaInN多重量子井戸(MQW)青色発光ダイオード(LED)構造を成長し、さらにLEDを作製した。LED構造自体は前年度の構造と同一であるが、MQW構造の最適化を行っている。成長したウェハー表面には中間層に高濃度ドーピングを行ったにもかかわらず、クラックは一切観察されなかった。順方向の直列抵抗値および20mA時の駆動電圧はそれぞれ53Ωおよび4.4Vと低く、昨年度の値(それぞれ1kΩおよび約9V)と比べて大幅な低減を達成することができた。また、青色だけでなく緑色発光も達成できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] B.J.ZHANG: "InGaN Multiple-Quantum-Well Light Emitting Diodes on Si(111)Substrates"physica status solidi(a). 188・1. 151-154 (2001)
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[Publications] Hiroyasu ISHIKAWA: "Suppression of GaInN/GaN Multi-Quantum-Well Decomposition during Growth of Light-Emitting-diode Structure"Japanese Journal of Applied Physics. 40・11A. L1170-L1171 (2001)
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[Publications] T.EGAWA: "InGaN multiple-quantum-well green light-emitting diodes on Si grown by metalorganic chemical vapor deposition"Journal of Applied Physics. 91・1. 528-530 (2002)