2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750017
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
福澤 理行 京都工芸繊維大学, 工芸学部・文部科学教官, 助手 (60293990)
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Keywords | 半導体 / 抵抗率 / 結晶欠陥 / 非接触測定 / 電荷過渡応答 |
Research Abstract |
半絶縁性半導体ウェハの抵抗率の面内二次元分布を非接触でマッピングするための装置のハードウェアを構築した。抵抗率検出部の基本構造はMetal-Insulator-Semiconductor-Metal(MISM)構造であり、それぞれ、ウェハ表面に接近させる微動機構付きの探針電極、エアギャップ、ウェハ、裏面電極として機構部品により構成した。ウェハ走査部はXY走査およびrθ走査の2種類を設計し、本研究費によって購入した直動XYステージおよび機構部品によって構成した。また、裏面電極に対称矩形波を印加する波形発生器、電荷過渡応答を検出するチャージアンプ、12ビットAD変換器、走査ステージ用モータードライバを独自に製作し、これらを16ビットマイクロコントローラによって集中制御するよう測定システムを構築した。構築したハードウェアを用いて、半絶縁性GaAsウェハおよびInPウェハの電荷過渡応答を測定した。その結果、エアギャップの厚さと抵抗率とによって変化する電荷応答が得られた。 電荷過渡応答波形からエアギャップを推定して探針を微動させることでエアギャップを一定に保つアルゴリズムを開発した。また、エアギャップ一定条件下での電荷応答について、周波数領域でのモデル関数をたて、最小二乗近似によって誘電緩和周波数を求めることによって抵抗率を推定するアルゴリズムを開発した。この結果、抵抗率10^6〜10^8程度の半絶縁性ウェハの抵抗率を非接触測定できることがわかった。さらに、エアギャップ一定条件下での電荷過渡応答を、rθ走査ステージを用いてウェハの複数の位置で測定し、抵抗率の面内分布を推定した結果、抵抗率の面内変動が観察できた。
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