2000 Fiscal Year Annual Research Report
高分子系複相材料に対する超音波減衰スペクトルの定量評価と微視的モデリング
Project/Area Number |
12750070
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
琵琶 志朗 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (90273466)
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Keywords | 超音波 / 減衰係数 / 散乱 / 吸収 / 高分子系複合材料 / 一方向強化材 / 波動伝ぱ / 繊維強化プラスチックス |
Research Abstract |
本年度の研究により、年度当初の計画をほぼ達成したと考えられる以下の成果が得られた。 ○高減衰高分子系材料に対する超音波伝ぱ特性測定システムの構築 高分子系材料の顕著な超音波減衰挙動を評価するため、スクエアウェーブ超音波パルサー(RITEC製SP-801)を導入し、これを超音波発信側に、既有のパルサー・レシーバー(Panametrics製5072PR)を受信側に用いた高減衰材料用超音波パルス反射波計測システムを構築した。 ○繊維強化プラスチックス(FRP)における超音波減衰挙動の実験的解明 エポキシ樹脂を異なる繊維含有率によって一方向強化したFRPに対して、超音波縦波・横波の減衰スペクトルを測定し、減衰挙動に及ぼす母材粘性と繊維強化(繊維含有率)の影響を実験的に調べた。また、横波の減衰特性に及ぼす偏向方向の影響を実験的に検討した。さらに,クロスプライ及びアングルプライFRP積層材に対して減衰特性を測定し,一方向強化材の測定結果と比較のうえ検討を加えた。 ○粘弾性母材-弾性繊維複合材料に対するメゾスコピック波動伝ぱモデルの構築 FRPにおける超音波減衰の要因である、母材の粘性と繊維による散乱の効果を理論的に評価するためのメゾスコピック波動伝ぱモデルを定式化した。本モデルにより、上述した実験に対応する一方向FRP中の超音波縦波、横波の減衰特性の数値解析を行い、減衰係数の周波数依存性、振動方向依存性、繊維含有率依存性を明らかにした。また、測定結果との比較・検討により、本モデルがFRPの減衰特性を理論的に把握するうえで有効であることを確認した。
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Research Products
(2 results)