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2000 Fiscal Year Annual Research Report

トランジスター回路を用いた微細放電加工

Research Project

Project/Area Number 12750087
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technology

Principal Investigator

吉田 政弘  東京農工大学, 工学部, 教務職員 (80220680)

Keywords放電加工 / 微細加工 / トランジスター / アイソパルス方式 / 放電頻度 / インダクタンス / 信号伝播遅延時間
Research Abstract

トランジスター放電回路を用いて微細放電加工を行った.微細放電加工では,1ns〜数百ns程度のパルス幅で加工が行われる.これまでに,トランジスターを用いて200ns程度のパルス幅による加工を実現した.しかし,このパルス幅には電圧が印加してから実際に放電が生じるまでの放電遅れ時間も含まれている.放電遅れ時間は極間状況に左右され,実際に放電が生じている時間が変化したり電圧を印加している間に放電が生じない場合もある.特に,パルス幅が短くなると放電が生じないパルスの割合が増加するため放電頻度を上げることができない.そこで,一般的な放電加工機で普及しているアイソパルス方式による微細加工を試みた.アイソパルス方式とは,極間で生じた放電を検出してから設定された時間の間,電圧を印加し続けることにより一定のパルス幅を得る方法である.しかし,一般的に用いられているアイソパルス回路は,放電を検出してから電圧印加を止めるまでに百数十nsの遅れを要するため微細加工には使用できない.これは,一般的なアイソパルス回路は複雑な論理回路で構成され,多数の半導体素子を使用する.そのため,信号の伝播遅延時間が長くなってしまうからである.そこで,放電検出部分を従来の極間電圧測定方式から電流センサーを用いた方法に変更することでアイソパルス回路のシンプル化を図った.また,同時に放電回路自体のインダクタンスを極力小さくした.その結果,以下のことが実現した.
(1)アイソパルス方式でパルス幅80nsを達成し,このパルスを用いて微細放電加工が行えた.
(2)放電頻度がRC回路に比べて4倍以上に向上した.
(3)工具電極の定速送り速度がRC回路に比べて2.7倍に増大した.
○来年度の予定
パルス幅80nsは微細加工では中仕上げ加工条件である.来年度は,更に短いパルス幅を用いる仕上げ加工をトランジスター放電回路で行う.トランジスター電源は放電頻度をRC回路に比べて高くすることができる.この電源の能力を生かすには工具電極送り機構を従来の定速送り方式からサーボ制御方式に変える必要がある.これによって,極間の制御が確実に行えるため短絡やオープン状態を少なくできるので放電頻度の著しい向上が図れる.また,トランジスター電源では均一なパルスでの加工が行えるため,加工面精度の向上が期待できる.来年度ではこの2つについて研究を行い,加工速度の向上と加工面品質の向上を目指す.

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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