2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750124
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上野 和之 東北大学, 流体科学研究所, 講師 (20250839)
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Keywords | 気泡流 / 高磁場勾配 / 強磁場 / 常磁性体 / 反磁性体 |
Research Abstract |
水および塩化マンガン水溶液中を上昇する気泡群の可視化実験を行い、強磁場(5T)の影響について調べた。また,気泡がストークス抵抗にしたがって運動する場合のモデル方程式を構築し、数値シミュレーションを行った。これらの結果から以下の結論を得た。 1.塩化マンガン水溶液中の窒素気泡は,磁場をが強くなると(磁場中心で4.5T以上)マグネット下方で斜めに上昇する。このため、上部では中心軸付近に偏った気泡分布となる。 2.中心での磁束密度5Tの時,マグネットの下方(磁束密度の二乗勾配が∂B^2/∂_z=314T^2/mを越える領域)で窒素気泡の上昇が完全に止り、流路中心軸付近に気泡が集中する。 3.水中での酸素気泡分布は磁場によって壁面方向に広げられる。中心での磁束密度が14Tのとき、気泡の上昇がマグネット上方で完全に止り、気泡が壁面近傍に集中する。 4.重力と磁気力の和にたいするスカラーポテンシャルを導出し、この等ポテンシャル面図により、強磁場中の気泡群の挙動を明確に説明することができることを示した。 5.このポテンシャルを使い、気泡数密度にたいする数値シミュレーションを行い、実験結果と良く一致することを確かめた。このことから、構築したモデルは単純明快で充分な近似であることが確認された。 以上の結果から、適切な磁場分布を与えることにより混相流の分散相分布を制御することが十分可能であると言える。また、件によっては流動様式を制御できる可能性がある。
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